頭皮や肌へのダメージが少ない“低毒性シャンプー”~大学発スタートアップ企業イチバンライフが特許取得


健康長寿の研究成果を事業化するスタートアップ企業のイチバンライフ株式会社(本社:横浜市、代表:鮎澤 大 横浜市立大学名誉教授)。同社は、健康長寿に関する研究成果を事業化するために大学教授が設立したベンチャー企業で、横浜市立大学における「細胞の若返り」研究を基盤として、インド五千年の長寿の科学「アーユルヴェーダ」を融合した美容・健康長寿製品の研究開発を行っている。

同社は、このたび低毒性シャンプーの特許を取得したと23年2月1日プレスリリースで公表した。

シャンプーは薄毛や痒みなどの頭皮トラブルの原因の一つだといわれている。また、洗髪サービスを提供する理容師・美容師の約80%が手荒れに悩んでいて、美容健康の観点からシャンプーが求められていた。

イチバンライフ社は、人体洗浄剤で使用される界面活性剤やヘアトリートメント成分の細胞毒性を網羅的に(約100種類)調べ、その結果、大多数は皮膚細胞に対して強い細胞毒性を示した。一方、ある種の界面活性剤は細胞毒性をほとんど示さないことを見いだし、そのことから低毒性成分のみを用いたシャンプー・トリートメントを開発。

<製品結果>
低毒性成分のみと18 種類のインド伝統ハーブを配合し、低毒性シャンプー・トリートメントを作成しました。皮膚細胞への毒性を調べた結果、市販製品と比較して細胞毒性が1/100程度にまで低下。

特許情報

【発明の名称】 低毒性人体用洗浄剤、及び低毒性人体用洗浄液
【特許番号】 7193108
【特許権者】 【氏名又は名称】イチバンライフ株式会社
【発明者】 【氏名】鮎澤 大

【発明が解決しようとする課題】
【0014】 本発明者等は、市販されているシャンプー(表3)のヒト正常線維芽細胞に及ぼす細胞毒性について、実施例に記載されている方法で調べた(図1)。すなわち、細胞毒性の評価には、30分処理で細胞の50%を死滅させる濃度(ID50)を用いた。その結果、すべてのシャンプーは、細胞に30分間接触させるだけで、ほぼ同様に著しい細胞毒性を示した(表4)。表4から、細胞の50%を死滅させる濃度(ID50)は概ね500~1000μg/ml(0.05~0.1質量%)であった。言い換えれば、1~2000倍に希釈したシャンプーを細胞へ30分間投与すれば、50%の細胞が死滅することになる。
以下、省略。

【課題を解決するための手段】
【0018】 本発明によれば、以下に示す低毒性頭髪用洗浄剤として使用される低毒性人体用洗浄剤、シャンプーとして好適に使用される低毒性人体用洗浄液(シャンプー)が提供される。
[1]洗浄成分として界面活性剤を含む低毒性の人体用洗浄剤であって、該界面活性剤が下記構造式(1)で表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(別名:ポリソルベート)を該界面活性剤の主成分として50質量%以上含み、且つアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、または両性界面活性剤の少なくとも一つを補助洗浄成分として含み、細胞に30分間接触させることで細胞の50%を死滅させる濃度(ID50)が5,000μg/ml以上であると共に、洗浄力が40μg/mL以下であり、低毒性頭髪用洗浄剤として使用されることを特徴とする低毒性人体用洗浄剤。
以下、省略。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000115236.html
https://straightpress.jp/20230203/837945


Latest Posts 新着記事

5月に出願公開されたAppleの新技術 〜視線で控えめに確認できるスマートな通知システム〜

はじめに タブレットやスマートフォンで作業しているときや動画に集中しているとき、突然画面上に現れる通知に邪魔された経験はありませんか? Appleから2026年5月21日に公開された発明は、この「通知による作業の阻害」という課題を、ユーザーの「視線(アイトラッキング)」と「LEDライト」の組み合わせによって解決する新たなアプローチです。 画面をいきなり覆い隠すのではなく、まずはベゼルの端で小さく光...

世界で戦うための「見えない武器」――スタートアップと知財の現在地

「資金調達支援」だけでは成長できない時代 スタートアップ支援というと、多くの人はまず資金調達を思い浮かべるだろう。政府による補助金や助成金、ベンチャーキャピタルからの出資、金融機関による融資など、創業期の企業にとって資金は確かに重要な経営資源である。しかし近年、スタートアップを取り巻く環境は大きく変化している。特に技術を強みとする企業にとっては、資金と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な経営資源と...

技術は国境を越え、特許は支配力になる――中国とドイツが映す知財戦争

近年、中国企業による欧州企業の買収や研究開発投資が活発化しているが、その成果が知的財産の世界でも鮮明に表れ始めている。ドイツの調査機関が公表した最新分析によると、中国企業や研究機関が保有する「ドイツで開発された特許」が1万1000件を超えたという。この数字は単なる特許移転の規模を示すだけではない。世界の技術覇権を巡る競争が、製造拠点や市場シェアではなく「知的財産権の所有権」にまで及んでいることを象...

オピオイド危機と知財戦略――ナロキソン点鼻スプレーが果たす役割

オピオイド危機の中で注目される救命薬 製薬業界における特許というと、多くの人は新薬そのものを思い浮かべるだろう。新しい有効成分を開発し、その独占販売によって研究開発投資を回収する。長年、医薬品ビジネスはこうしたモデルを中心に発展してきた。しかし近年、その構図は少しずつ変化している。有効成分そのものだけでなく、薬をどのように患者へ届けるかという製剤技術やデバイス技術が競争力の源泉となり始めているから...

ジェネリック業界の常識を変えるか――東和薬品が進める供給網再設計

いま東和薬品が見ているのは、価格競争より供給能力の壁だ 東和薬品の吉田逸郎社長は2026年5月14日の決算説明会で、特許満了医薬品の生産能力増強に向けた協業について、「まだ限定出荷もあり、需要に対する供給が追いついていない。生産量をまだ増やしていく必要がある」と述べ、さらなる協業拡大に意欲を示したと報じられている。東和薬品はすでにCDMOのアドラゴスファーマ川越、三和化学研究所との協業を進めている...

スタートアップの社運をかけた反撃――ビーサイズ対MIXIの深層

このニュースが重いのは、単なる特許訴訟ではないからだ ビーサイズがMIXIに対して特許訴訟で反撃した、という話が注目を集めたのは、単にスタートアップが大企業を訴えたからではない。 本当に重いのは、その前段に協業や出資の打診があり、その後に競合製品の参入が起きた、という流れが語られている点にある。 Business Insider Japanによれば、2019年にビーサイズはMIXI側と面談し、出資...

超大型新薬の失効で何が起きるのか――製薬株のジレンマの深層

2026年から始まるのは、単なる減収ではなく「評価の組み替え」だ 製薬株にとって特許切れは昔から避けられない宿命だった。 だが、2026年から2030年にかけての波が特に重いのは、失効するのが単なる主力品ではなく、企業価値を支えてきた超大型薬だからである。Optumは2026年を「大きな特許切れの始まり」と位置づけ、後発品やバイオシミラーの影響が本格化すると整理している。さらに業界分析では、202...

“もっと賢いAI”では足りない――Googleが示した信頼性向上の新ルール

いま問題になっているのは、AIが答えられるかではなく「なぜそれを信じるのか」だ 生成AIの進化で、文章を作ること自体はかなり当たり前になった。 要約もできる。説明もできる。比較も提案もできる。 だが企業でも一般ユーザーでも、最後にいつも残るのは同じ疑問である。 その答えは、なぜ信じていいのかという問いだ。 この点で、Googleが出願している特許はかなり示唆的だ。 Googleの公開特許 JP20...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る