なぜすごい!?ユニクロ「エアリズムマスク」、特許出願中の独自構造とは

引用:uniqlo.com

世界規模での新型コロナウイルス感染拡大を受け、マスク需要は歴史上かつてないほど高まっている。そのような状況下、ユニクロ(UNIQLO)は、肌着等の素材として用いて人気を博してきた機能性商品「エアリズム」を採用したマスクを開発し、6月19日に発売した。全国のユニクロ各店をはじめ、オンラインストアで購入可能で、価格は3枚セットで990円(税別)となっている。

従来のマスクが抱える問題点

従来、一般に流通しているマスクとして知られているものは、先般全世帯に配布された、いわゆる「アベノマスク」のようなガーゼを用いたものか、外科用医療マスクのような不織布を用いたものがほとんどだ。これらのマスクの特徴として、ガーゼマスクは密度(網目)が低いためにマスクとしてのフィルター性能が劣り、不織布マスクは密度こそ高いものの、比較的ゴワゴワしており、肌触りや装着感の面で、快適性が高いとはいえなかった。

そこで、ユニクロは顧客からのマスク製造要望も受け、人気商品「エアリズム」を応用したマスクを開発し、製品化に至った。

「防御性能」「洗濯可能」「快適感」を兼ね備えたマスクを実現する

高性能を叶える3層構造
引用:uniqlo.com

マスクに求められる性能は、当然ながら肌着とは異なる。フィルターとしての防御性能を損なわず、装着性の向上に伴う快適感を両立させ、さらには洗濯して繰り返し使うことができること、この3点の要求性能を満たすマスクが、市場のニーズである。

今般ユニクロが開発した「エアリズムマスク」は3層構造を有している。順番に各層の特徴をみてみよう。

第1層:エアリズムキュプラ層

最も内側に配置され、着用者の肌に触れる第1層は、冷感を有する素材であるエアリズムキュプラ(旭化成のベンベルク生地)が採用されている。これにより、装着時の快適性を向上させることができるのである。なお、エアリズムキュプラは肌に触れた際にレーヨン生地のような冷感をもたらす効果があるものの、その冷感が継続して得られるものではないので、エアリズムマスクを「夏用マスク」であると解釈することは誤っている(ユニクロも「夏用マスク」として販売しているわけではない)。

第2層:不織布ナノフィルター層

中間層である第2層は、花粉やバクテリアなどの雑菌を99%カット可能な不織布ナノフィルターが採用されている。マスクに求められる重要な性能である「防御性能」を担う部分だ。

第3層:UVプロテクション層

最も外側の層を構成する第3層は、通気性に優れ、かつ、紫外線を90%カットするUVプロテクション機能を持たせた生地となっている。これにより、装着者の肌ダメージを減少させることが期待できる。

フィルター機能を担う中間層が最も密度が高く、直接肌に触れたとすればゴワついて不快であるところを、最内層のエアリズムキュプラによる、しっとり、なめらかな肌触りでカバーする、という設計だ。そして、これらの生地からなるエアリズムマスクは、通常市販されている中性洗剤を使って、洗濯機で洗うことが可能である。中間層に採用されている不織布ナノフィルターは、20回洗濯をしても一定の効果を持続するとのことだ。

エアリズムマスクの製造は中国で行い、当面は週に50万パックを継続的に製造する。
これら3層の独自構造については、現在特許出願中となっている。通常、特許出願の公開公報が発行されるのは、出願日から1年6月後なので、エアリズムマスクの詳細な技術内容については、現在未公開である。

3サイズ1カラーの展開、当面は購入制限あり

エアリズムマスクのサイズ展開は子供向けのSサイズのほか、Mサイズ、Lサイズの3サイズが用意されている。カラーはホワイトのみ。

マスクの買い占め等が懸念されるため、当面はひとり各サイズ1パックずつ、合計3パックまでの購入制限が設けられる。また、夏用マスクであるとの誤解に基づく購入がみられるとのことで、ユニクロ広報担当はエアリズムマスクはオールシーズン用であり、運動時や炎天下での着用は控えるよう、呼びかけている。