AIによって、トレーナーが行うような定性的な評価を自動で行う~エクササイズ動画解析技術の特許を取得

AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組む株式会社エクサウィザーズ(本社:東京都港区 代表:石山洸 以下、エクサウィザーズ)は、AIによるエクササイズ動画の解析技術について特許を取得したことを22年11月22日プレスリリースで公表している。

このAIによる動画解析技術は、ユーザの骨格情報を抽出し、前屈動作を層別化すると共に前屈時の背中の曲げ具合を判定するというエクサウィザーズ独自の技術で、運動の速度や回数といった定量的な評価ではなく、運動中の姿勢の良し悪しといった人間のトレーナーが行うような定性的な評価を動画から自動で行うことができるとしている。

この技術によって、プロのトレーナーが持つ「理想的なエクササイズ」の評価基準により機械学習技術(Pose Estimation)を用いて実装可能なアルゴリズムに落とし込み、定量評価を自動で行うことが可能になり、この点が他の動画解析技術との差別化になっている。

また、この特許はエクササイズ・リハビリ動作で重要となる前屈時の背中の動きを、Pose Estimationによって取得できる骨格座標の位置関係によって近似的に評価することを目的とした技術で、具体的には一般的なPose Estimationによって取得できる17箇所の骨格座標のうち、「背中の動き」に関係のある肩、腰の座標点を利用し、2点間の距離の直立時と前屈動作時における比率を測定することで、前屈時の背中の動き具合を定量評価することができる。

加えて、直立時の体幹から前屈動作時の肩までの距離の時間変化率を計算することで、前屈の各動作範囲(①:前屈時、②:前屈姿勢維持、③:起き上がり)を自動的に分割することが可能となる。従来のPose Estimationによる行動認識は、骨格座標情報をそのまま特徴量として入力し予測・分類を行うケースが多く、予測結果の可読性が低いことが課題となっていた。

本特許では骨格座標を、着目する部位の距離といった人間が解釈しやすい特徴量に変換しているので、これによりPose Estimationによって抽出された骨格座標が人間にとって意味のある情報となり、実際の動作指導の際に現場のトレーナーが活用しやすいものになっている。

この動画解析技術は、スポーツやエクササイズ業界、ひいては医療・介護・ヘルスケア領域での様々なシーンでの活用が期待されており、①トレーニングジム・ピラティス・ヨガスタジオでの姿勢解析、②スポーツでの動作解析、③医療、介護施設でのご利用者様の歩行状態の把握などでの活用が想定されている。

【特許番号】 特許第7169718号(P7169718)
【登録日】 令和4年11月2日(2022.11.2)
【発明の名称】 情報処理方法、装置及びプログラム
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社エクサウィザーズ
【発明者】 【氏名】蛭田興明  【氏名】板橋 宣孝  【氏名】石山 洸

【要約】 【課題】 動画から立位体前屈の良し悪しを評価する。
【解決手段】 一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、ユーザの前屈動作及び起き上がり動作の少なくとも一方を含む動作を撮影した動画を取得する取得処理と、前記動画から前記ユーザの骨格情報を抽出する抽出処理と、前記骨格情報に基づいて、前記ユーザの上半身の2点間の距離である第1距離を算出する第1算出処理と、前記第1距離に基づいて、前記ユーザの動作を評価する評価処理と、を含む情報処理方法。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://exawizards.com/archives/21922

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

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