ストックマーク、記事と特許の特徴をAIが分析し、記事に関連する特許を推薦する機能の提供を開始


ストックマーク株式会社(本社:東京都港区 代表:林達)は最先端の自然言語処理技術を活用した市場調査サービス『Astrategy』において、記事と特許の特徴をAIが分析し、記事に関連する特許を推薦する機能(ベータ版)の提供を開始したことを22年10月4日公表した。

これにより、日々の情報収集の範囲の中で特許情報も含めて簡単に調査できるようになり、市場調査や技術動向調査にかかる時間が短縮され、また、『Astrategy』の共有機能と組み合わせることで、発見した記事と特許を知的財産部(知財部)などの特許専門家に共有し、社内での議論を加速させることも可能となるとしている。

技術動向調査は、特許検索サービスなどを活用して情報を集め分析するのが一般的となっている。一方、技術がどのように市場に役立つのかを調査するためには、市場動向の分析もあわせて行う必要があり、市場動向と技術動向の両面から調査するには、使用されるキーワードやカテゴリ表記などが異なる二つの情報を、検索テクニックを駆使して見つけ分析する必要があった。
また、特許調査に必要とされる検索は一般的な検索ツールとは異なり高度なスキルが要求されるため、企業によっては特許を調べる際に知財部への依頼が必要となり、頻繁に依頼すると知財部への負担にもなる場合もあった。

このような背景から「ワンストップで市場調査も技術調査も実現したい」「深い特許調査に入る前に、普段見ている記事情報から企業名や課題、技術のキーワードを抑えておきたい」というニーズがあり本機能の開発に至ったとしている。

記事の関連特許推薦機能は主に3つのユースケースがある。

技術調査:専門家(知財部や特許事務所等)への依頼が企業や特許を提示し、より具体的な依頼で伝わりやすくなる。

これから開発したい製品や技術を説明する際に、調査する範囲について何度か会話しながら認識合わせをしていくのが一般的で、本機能を活用することで、調査依頼者が調査したい範囲の企業や特許を自ら簡単に把握することができ、専門家との間で最低限の会話で得たい特許情報を得られるようになる。

市場調査:普段から目にしている記事から技術的背景も含めて顧客を理解できる。

記事だけでは、顧客が技術的に解決したいことや現在の技術水準を推定できず表面的な理解に留まってしまう場合もあり、本機能を活用することで、記事に関連する特許情報を一緒に見ることができ、技術的に背景も踏まえて顧客の課題や技術水準をより具体的に捉えられるようになる。

競合調査、パートナー調査:記事には未記載の技術や連携関係が見える

記事に記載されている情報では、自社が開発するかを考えるために欲しい情報が記載されていないことが多く、例えば、新製品での採用技術は何か、あるいは新技術はその企業単独開発か、他社との連携かという連携関係がわからない、といったケース。本機能を活用することで、記事には未記載の技術や連携企業を特許情報から確認することができ、技術的な差別化や協業戦略を具体的に考えていくヒントを得ることができる。

ストックマークのAstrategyは国内外約3万5千サイトの膨大な情報から、AIが組織や業務に合わせて必要な情報を構造化し、新規事業開発や製品開発に必要な示唆を得られる市場調査サービス。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000024407.html


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