メガネを掛けている人であれば、レンズを拭くための布を肌身離さず持ち歩いていることだろう。すでにAR/VRヘッドセットやメガネ型デバイスは市販されているが、あらゆる「物理的なレンズを備えた機器」はホコリやゴミに悩まされ続けている。
アップルもメガネ型のARデバイス、通称「Apple Glass(アップルメガネ)」を開発中と噂されているが、同社がそうした機器が自動的にゴミやホコリを取り除くしくみの特許を取得したことが明らかとなったとPHILEWEBは22年5月11日伝えている。
米特許商標庁(USPTO)が承認した特許「ヘッドマウント型デバイス(以下「HMD」)のパーティクル(小片や粒子)制御」は、アップルのいう「光学モジュール」自らがホコリや塵などを取り除く方法を論じている。
「光学モジュールによって提供される視野の品質は、画像のソースとユーザーの目の間の光路の透明度に依存する」「例えば、光学経路にある粒子(ホコリや破片、異物などの物質)は、ユーザーに提供される視野を妨害し、歪めるなどの悪影響を及ぼし得る」とのこと。平たく言えば、レンズにゴミが付いていると見えにくくなります、と当たり前のことを言っている。
そうした悪影響は「ディスプレイ要素が高解像度ディスプレイを含む場合(中略)ユーザーに送信される画像が本来意図された形態からかけ離れるように、ピクセル全体および/または複数のピクセルをブロックする可能性がある」ということで、高解像度つまり構成ピクセルが微細になるほど見過ごせなくなるとの趣旨が述べられている。
アップルいわく、この問題は「HMDの寿命が尽きるまで増え続ける」とのこと。たとえデバイスが「実質的に外部環境から全ての粒子の侵入を防止/制限するため密閉されている」場合でも起こりうるそうである。
アップルの解決策は、デバイスそのものがホコリを除去するよう働き「粒子を捕獲して、ユーザーの光学素子に対する視界を妨げないようにする」ことだ。
(c)Apple/USPTO(PHILE WEB 編集部)
その方法は、1つには振動によるもの。つまりデバイス本体が振動することでホコリの粒子をふるい落とし、視界の外にある安全な場所に集めるというものだ。この振動はデバイス自体がトラブルを検出したとき、あるいは着用者が使用を選んだときに実施できる可能性が示されている。
アップルメガネ関連らしき特許は他にも出願されており、iPhoneやiPadでののぞき見を防止(それら機器の代わりにメガネ内に情報を表示)したり、レンズの度数を動的に変えられる特許出願も見つかっていた。これらはメガネ一般に便利そうな機能でもあり、アップルメガネ製品化に先がけて実用化を望みたいところだ。
【オリジナル記事・引用元・参照】
https://www.phileweb.com/news/mobile_pc/202205/11/2834.html
https://appleinsider.com/articles/21/02/25/apple-researching-how-to-make-apple-glass-self-cleaning/amp/
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
関連記事
- アップル、ARヘッドセットなどでPC画面を仮想的に広げる技術で特許出願
- Apple、iPadをスマートハブとして活用か?〜機能を拡張可能なモジュラー式カバーの特許取得
- Apple Pencil(第3世代)、色や質感を読み取るための光学センサーをペンに内蔵か~特許申請
- ヘッドホンに代わるかも~Apple、スマートアイマスク「Sleep Mask」開発も、新たなデバイスで特許取得
- Apple、引き換えコードがついた挿入物とパッケージのApple Gift Card機能関連の特許を取得
- iPhone、複数の側面にフレキシブルなディスプレイを搭載か~側面ディスプレイに関する8つ目の特許取得
- ガラス製キーボード搭載MacBookの特許にキートップ部の構造とタイピング時の変形に関する記述を追加・更新
- Apple、新たな特許出願~MacBookへの印字が消えないアルミ製のキーキャップ搭載検討か
- Apple、チタニウム合金製筐体の着色処理に関する数件の関連特許を取得
- Apple、AirPodsで歯ぎしりの診断がより簡便に、かつ、起きている時でも測定できる機能の特許を出願