Apple、1月に特許出願公開された新技術:ハプティックフィンガーデバイス

Apple VRの関連商品?

コンピュータなどの電子デバイスは、マウスや他の入力アクセサリを使用して制御することができ、みなさんも様々な入力デバイス、例えばトラックボールやタッチパッドを使用してコンピュータへの入力・制御を行っていることでしょう。一方で、仮想現実システムにおいては、触感フィードバック(force-feedback)グローブを装着して仮想オブジェクトを制御する技術が一般化しつつあります。また、スマホではすでにタッチ操作に応じて触覚フィードバック(haptic feedback)を提供するようになっています。

上記の触感フィードバックグローブは、技術としては確立されているものの、現状では扱いにくくユーザにとって不快なことが問題点でした。

そこで、アップル社では、センサ入力を収集しつつ、触感フィードバックを提供でき、コンパクトにユーザの指に装着可能なU字型ハウジングを有するフィンガーデバイスを開示しました。

今回のコラムでは、1月に出願公開されたAppleの特許出願のうち、センサ入力を収集し、ハプティック出力を供給しながら、ユーザの指に装着する新たなデバイスに関する技術を紹介します。

発明の名称:Sensors for Electronic Finger Devices
出願公開日:2023年1月5日
特許出願日:2022年9月1日
公開番号:US2023/0004231A1

指の情報と外部情報をとりこみつつ、触感フィードバックも行う

本発明のフィンガーデバイスは、U字型のハウジングに歪みゲージ回路を内蔵します。これにより、指の動きを収集するとともに、ユーザの指が外部表面に触れたかどうか、ユーザの指が物体の表面をドラッグするように「こすった」かどうかの情報、表面から指を離したかどうかの情報を取得することができるといいます。

このような情報を収集するために、フィンガーデバイスは超音波センサを含み、これはフィンガーデバイスと外部表面との間の距離を測定するために使用されます。また、指タップや自由空間ジェスチャなどの運動に関する情報を収集するための加速度センサや慣性測定ユニットを含みます。

このフィンガーデバイスは、ユーザの動きを収集するとともに、ユーザに対して触感出力を提供することができるという点で、単なるセンサとは異なります。触感出力により、ユーザが仮想オブジェクトに触れているような、テクスチャ感覚が提供されます。同時に、フィンガーデバイスは指の腹の部分を露出させるデザインとなっていることで、実際の物体、例えばタブレットやスマホなどと相互作用させることが容易になります。

本発明の明細書中には、このフィンガーデバイスはユーザの指の3本の指、又は両手のすべての指に装着可能だとしています。すべての指に装着すれば、ユーザは仮想物体と現実物体との間の相互作用を両方受け取ることができます。

Appleではハプティック装置がブーム?

本発明で非常に重要な機能であるハプティック(触感)フィードバック技術は、実はAppleの他の特許出願でもいくつか登場しています。例えば2023年1月19日に公開された「キーレスキーボード」の発明(公開番号:US2023/0015526A1)でも、ガラス上の仮想キーボードに対してハプティックフィードバック機能を付与することで、あたかも機械式キーボードに入力しているかのような触感を指先に与えてくれることを特徴としています。また、実際の製品としても、現在発売されているMacbookにはハプティックフィードバック機能がタッチパッドに実装されていることは、多くのユーザが知っていることでしょう。

以上、今回紹介した公開公報では、Appleの新しいフィンガーデバイスが開示されました。仮想空間での使用を前提としていることが明細書中でも明らかですので、発売が予想されているApple VRの関連商品となるのかもしれません。今後が楽しみです。