Tokkyo.Ai、急速にDXが進む日本の医療機器・ヘルスケア業界にイノベーションを起こす特許AIツールで支援


リーガルテックグループのTokkyo.Ai株式会社(本社:東京都港区 代表:佐々木 隆仁)は、急速にDXが進んでいる医療機器・ヘルスケア産業において、イノベーションを促進すべくAIツールによる支援を2023年12月21日プレスリリースで公表した。

背景としては、COVID-19の流行により、医療分野のデジタル化の遅れが顕著となり、テクノロジー革新の重要性が強調されたことから、知財部門・研究開発部門においても調査や知財取得までのタームの短縮を余儀なくされ、変革を迫られていることが上げられている。

そこで同社としては、医療機器・ヘルスケア産業は、技術革新を通じてのみ、急速に変化する市場と複雑化する患者ニーズに対して、Tokkyo.Aiの「プライベート特許検索®」が重要な役割を果たすとしている。

医療機器・ヘルスケア産業の知財が抱える課題として

・迅速な特許取得:医療機器・ヘルスケア産業では、新しい医療技術やイノベーションの迅速な市場投入が求められる。このため、特許取得プロセスの速度が業界の競争力に直結している。

・高品質な特許文案の作成:専門的で複雑な技術を正確に表現するためには、高度な特許文案が必要だ。特に、新技術や独自の発明を明確に記述することで、特許の強度を保証する必要がある。研究開発部門と知財部門のコミュニケーションギャップも課題の一つとして上げられる。

・競合との差別化:市場には多くの類似技術や製品が存在するため、新しい特許の差別化と競合回避が重要だ。これには、既存特許の深い理解と戦略的な特許出願が必要とされる。

・国際特許戦略の策定:グローバル市場においては、多国籍の特許保護が必要だ。これには、異なる国々の特許法に準拠した戦略的な特許出願と管理が必須となる。

・特許の取得と維持の難しさ:医療技術や製品の特許取得は、高い技術的複雑性と厳格な要件を満たす必要がある。特許を取得し、維持する過程はコストが高く、時間もかかる。医薬品や医療機器の特許寿命と市場寿命の不一致も問題で、特許が切れるとジェネリック医薬品の登場により、元の開発者は収益を大きく失う可能性がある。

・技術移転と商業化の障壁:学術機関や研究機関で開発された技術を実用的な製品に変えるプロセスは困難だ。技術移転のプロセスには、法的、財政的、管理上の障壁が存在する。

・オープンイノベーションとの兼ね合い:医療業界ではオープンイノベーションが重要視されているが、企業秘密の保護と知財権の共有のバランスを取ることは難しい課題とされている。

これらの課題に対処するためには、業界内外のステークホルダー間の協力、政策立案者による規制の調整、および新しい技術やビジネスモデルへの適応が必要で、知財戦略の適切な管理と活用は、医療分野における革新と持続可能な成長の鍵となるとしている。

プライベート特許検索による解決

・特許取得プロセスの効率化:AIによる一部自動化と最適化により、特許取得プロセスの効率が大幅に向上し、コスト削減と時間節約が可能となる。発明の概要を入力するだけで特許文案を生成するため、これまで多くの時間を要していた特許文案のドラフティング業務を効率化できる。

・迅速な特許文案の生成と最適化:Tokkyo.Aiの特許生成AIは、キーワードや簡単なアイデア入力で即座に特許文案を生成し、各部門や外部専門家への依頼を効率化し、迅速な特許出願を支援する。また、AIによる対話機能を通じて文案の最適化も実現する。

・類似特許の詳細な分析:AIが生成した特許文案に基づき、類似特許の詳細な検索と分析を行う。これにより、競合回避と特許の差別化が容易になる。

・国際的な特許ポートフォリオの構築:AI機能を利用して、異なる国々の特許法に適合した特許申請戦略を策定する。これにより、国際市場での特許保護が強化される。

このように、Tokkyo.Aiのプライベート特許検索を活用することで、様々な技術をもっている企業の調査や、ビジネスアイデアから特許文案を生成し、類似特許の検索や競合分析を行うことができるとしている。


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