UDエスカレーター、京王線新宿駅に視認性・利便性を向上させる特許デザインの「ゆうどうマーク」を配置


株式会社UDエスカレーター(本社:東京都新宿区 代表:江本真聰)は10月16日、京王線新宿駅構内の昇りエスカレーター1基の手すりベルトに、当社保有の特許「ゆうどうマーク」に基づくユニバーサルデザインシートを施工したことを、23年10月23日プレスリリースで公表した。

エスカレーター手すりは、「至近距離」で「ゆっくり」と「確実」に視認される広告媒体として、近年認知が進んでいる。同社では、人間工学に基づき視線を集中させるユニバーサルデザイン(ゆうどうマーク※特許取得済)を、エスカレーター手すり広告に付加することで、転倒事故を78%防止できる媒体として、この度、京王新宿駅での広告掲出に関して株式会社オプテージに賛同を得て設置した。

今回は、株式会社オプテージ(本社:大阪府大阪市 代表:名部正彦)が提供する携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」の広告デザインが施され、「無意識に手が触れる媒体」であるエスカレーター手すりを活用することで、インターネット広告による通信量の消費を抑えることのできる「広告フリー」というサービスの認知拡大につなげている。

また、エスカレーターそばに設置された9枚のポスターと手すり広告には、携帯電話の画面上に突如現れる広告を模したデザインを施し、無意識にタップしてしまう「インターネット広告」が無数に現れる世界観を演出している。そんなインターネット広告によってデータ通信量が気がつかないうちに消費されているという事実を印象付け、「広告フリー」のサービスを訴求したものとなっている。

同時に、広告デザインの一部である同社の「ゆうどうマーク」を利用者も視認することになり、広告主の商品やサービスを広告するとともに、移動する人々の安全を守る取り組みを両立させるクリエイティブとなっている。

「ゆうどうマーク」概要

【特許番号】特許第4989862号(P4989862)
【登録日】平成24年5月11日(2012.5.11)
【発行日】平成24年8月1日(2012.8.1)
【発明の名称】エスカレーターの転倒事故防止用手摺ベルト及び転倒事故防止用エスカレーター
【特許権者】 【氏名又は名称】エーディ株式会社  東日本旅客鉄道株式会社
【発明者】 【氏名】木下 桂一

【要約】
【課題】手摺ベルトの表面に、この手摺ベルトの移動方向を見易く表示し、もって転倒事故等を防止する構成としたエスカレーターの手摺ベルトを提供する。
【解決手段】手摺ベルト5の表面に、この手摺ベルト5と色を異にすると共に、前記手摺ベルト5の表面の平坦部の幅W2とほぼ同じ幅の、移動方向を表示する方向表示マーク6Aを、反転部の半円周範囲H内に少なくても1個存在する間隔をおいて複数個有する印刷シート6を設けた。


Latest Posts 新着記事

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る