行動認識AIを開発するアジラの「異常行動検出システム」~より高精度な異常行動の検知が可能となる特許を取得


世界トップクラスの行動認識AIを独自開発する株式会社アジラ(本社:東京都町田市 代表:木村 大介)は、AI警備システム『AI Security asilla(以下asilla)』に搭載している技術「異常行動検出システム」が特許を取得したことを、23年8月10日プレスリリースで公表した。

特許概要

【特許番号】特許第7316712号(P7316712)
【登録日】令和5年7月20日(2023.7.20)
【発明の名称】異常行動検出システム
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社アジラ
【発明者】 【氏名】山下 勝也 【氏名】稲岡 駿

【要約】
【課題】 映像に映った行動体の異常行動を高精度に検出することが可能な異常行動検出システムを提供する。
【解決手段】 異常行動検出システム1は、学習装置2と、判定装置3と、を有している。学習装置2では、所定範囲を撮影するように設置された撮影手段Xにより撮影されたサンプル映像Y1に映ったサンプル行動体Z1の行動をサンプル行動体Z1の位置と紐づけて検出し、検出された多数の行動に基づき、上記所定範囲内の一又は複数の位置における一又は複数の通常の行動を決定する。判定装置3では、上記所定範囲を撮影するように設置された撮影手段Xにより撮影された第1の対象映像Y2に映った第1の対象行動体Z2の行動を第1の対象行動体Z2の位置と紐づけて検出し、一の位置において検出された第1の対象行動体Z2の行動が当該一の位置において決定された通常の行動と異なる場合に、その旨を示す出力を行う。

映像に映った行動体の異常行動を検出するための異常行動検出システム(検出された行動体の行動及び体の向きが、通常の行動及び体の向きと異なる場合に、違和感として検知可能)例えば、自動販売機の前にて、自動販売機の方を向いて“しゃがむ”という行動に対しては通常行動として判断されるが、自動販売機とは反対側を向いて“しゃがむ”という行動に対しては、滞留等の「異常行動」であることが考えられるため、異常行動のみを高精度に検出することが可能となる。

AI警備システム『AI Security asilla』について

『asilla』は、世界トップクラスの行動認識技術を基にしたAI警備システム。既存のカメラをAI化し、異常行動や不審行動を検出したときのみ瞬時に映像を通知。映像をモニタリングする警備員の業務を軽減でき、見逃しや見落としも無くすことができる。

『asilla』の特徴
・特許取得の「違和感検知」で事件事故の予兆検知
各カメラにおける行動をAIが自律学習し、通常から逸脱した動きを「違和感」として検知。予期しない危険行動を即時通知することで、事件事故の未然防止に繋げる。

・AIの眼で24時間365日モニタリング
数百台規模のカメラ映像もAIが常に映像をモニタリング。異常が起きた際には自動で検知、即時通知し、人の眼だけでは捉えきれない些細な動きも見逃さない。

・既設カメラを利用可能、サーバー1台で最大50台分の映像を処理
既設のカメラがそのまま利用可能。初期コストの負担が0。エンタープライズプランでは、サーバー1台で最大50台分のカメラ映像を解析でき、大規模な施設では運用コストも安価。

・セキュアな環境で利用可能
ローカルで完結するネットワーク構成により外部へ映像流出するリスクがない。


Latest Posts 新着記事

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る