ぴえんは、泣きたい様子を表す若者言葉だ。目を潤ませた絵文字とともに使われることが多く、「2020年上半期インスタ流行語大賞」流行語部門の1位にも選ばれた。
「ぴえん」の商標を出願したのは、アパレルの株式会社ブランチ・アウト(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:大谷真一)。1997年の設立で、民間調査会社によれば、主な販売先はしまむら、ハニーズ、イオンリテール、ドン・キホーテなどがある。
「ぴえん」の絵文字とテキストを出願し、対象となる商品・サービスは「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ、傘、皮革、ペット用被服類、ステッキ、つえ、かばん金具、がま口口金被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」。
2020年10月29日に出願し、11月17日に特許庁のデータベースで公開されると、SNS上ではまたたく間に注目を集めた。多くは「え、これ許されるの?」「これアウトでしょ」と懐疑的な見方だ。
商標をめぐっては、広告代理店大手「電通」(東京都港区)が2020年6月、新型コロナウイルスの退散祈願としてブームとなった妖怪「アマビエ」の文字商標を出願し、「名称を独占しようとしている」と批判を集めた。同社は結局、7月に出願を取り下げた。
ブランチ・アウトの担当者はJ-CASTニュースの取材に、出願の経緯を次のように説明する。「ぴえん」関連の商品化・サービス提供については「商標登録が完了していませんので、まだサービスおよび商品化は行っておりません。あくまでも商標が登録されてからの動きになります」とする。
仮に商標登録できても独占的・排他的な活用は想定しておらず、「基本的に当社がお取引を行っているお取引先様にご迷惑をお掛けしないための商標権の取得です」と強調した。
2019年の商標出願件数は19万773件あり、そのうち登録されたのは10万9859件。審査の着手は通常、9~14か月ほどかかる。
なお、「ぴえん」の文字商標は玩具メーカー「いきもん」(東京都あきる野市)が2020年3月に出願(現在は審査中)している。同社は「ぴえん」関連のカプセル玩具を展開する。また、5月には化粧品会社「かならぼ」(東京都渋谷区)が、「ぴえん」の派生語で、潤んだような瞳を演出するメーク法「ぴえんアイ」の文字商標を出願(審査待ち)している。
【オリジナル記事、引用元、参照】
https://news.livedoor.com/article/detail/19255702/
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/t0302
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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