「ゲームで稼ぐ」時代はくるか? メタバースとNFTゲームの最新展望


最近ニュースでも取り上げられることが多くなってきた「メタバース」と「NFTゲーム」について、YAHOOニュースは22125日その言葉の意味とムーブメントについて次のように取り上げている。  

まず「メタバース」とは、「メタ(超)」+「ユニバース(宇宙)」を合成した造語。広い意味では、オンライン上で人々がアバター姿で集まり交流や経済活動を行うバーチャル空間を指す。言葉自体の初出は1992年に発表されたアメリカのSF小説『スノウ・クラッシュ』だが、昨年あたりからバーチャル空間を指す言葉として盛んに使われるようになってきた。

2000年代に一時的なブームとなった『セカンドライフ』も、振り返ってみればメタバースの一種といえる。今回のメタバースブームの発端は、バトルロイヤルゲーム『フォートナイト』やコミュニケーションゲーム『あつまれ どうぶつの森』だと言われている。2020年に『フォートナイト』でアメリカのラッパー、トラヴィス・スコットさんがバーチャルライブを開催し大盛況。ゲーム内と現実のエンタメが接続された空間として認知された。

また、同年に『あつまれ どうぶつの森』も有名アパレルブランドや美術館がマイデザインを配布して話題に。アメリカ大統領選のジョー・バイデン陣営がゲーム内に選挙事務所を設置したのも印象に残っている(その後、任天堂はゲーム内での営業・政治活動を控えるよう世界共通の規約を改定している)。

最近ではゲーム界を超えてメタバースへの参入を表明する企業も増え、フェイスブックは昨年10月、社名を「メタ」に変更し、年間100億ドルをメタバース構築に投資すると発表。ディズニーもメタバース構想に前向きで、先頃、仮想世界シミュレータの特許を取得したことが明らかになった。

特にディズニーの動きには注目。仮にバーチャルディズニーランドが作られ、そこで人気のアトラクションやパレードが体験できるとなれば、それだけで人が集まるだろう。さらに踏み込んでバーチャルディズニーランド内に土地を買えて、アバター用の服やアイテムをデザイン・販売するなどの経済活動が認められる……となれば、ディズニー製のメタバースが覇権を握る可能性は高そうだ。

1月18日にはマイクロソフトがメタバース事業進展のため、大手ゲーム企業アクティビジョン・ブリザードを687億ドルで買収するというニュースも飛び込んできた。

もうひとつ話題となっているのが「NFTゲーム」。「NFT」とは「ノン・ファンジブル・トークン(代替不可トークン)」の略で、仮想通貨にも使われているブロックチェーン技術によって唯一無二である証明書を付与されたデジタル資産のこと。すでにアートの世界では、デジタルアートの複製の懸念が解消されたとあって、「NFTアート」が驚くほどの高値で取り引きされている。

このNFTがゲームと結びついたのがNFTゲーム。カードゲームやRPG、サンドボックスゲームなど、数年前からすでに多くのタイトルが配信中だ。ゲーム内で入手したカードや武器、自分でクラフトしたアイテムなどがブロックチェーンの技術で記録され、全体の発行数、所有者、取引履歴などが明確化されている。

今後については、チート行為によるデータ改ざんが避けられ、資産価値が生まれやすくなっているのが特徴。また、仮想通貨のプラットフォームを利用しているので、ゲーム内外でのアイテムの売買も比較的容易だ。ただ、現在のところ大手ゲームメーカーは参入しておらず、各ゲームの盛り上がりはもう一息。「遊んで稼げる」といった射幸心を煽るフレーズが先行している状況と言える。

今後大手メーカーが参入してくれば、“NFTゲーム”は一気にブレイクする可能性を秘めている。ただし、賭博や税金の問題など各国の法整備が追いついていないため「大々的なグローバル展開は難しいのでは?」との声も聞かれる。実はこのNFTゲームはメタバースと非常に近い存在で、ゲームを核としたメタバース内に仮想通貨やNFTを導入すれば、それはメタバースでもあり、NFTゲームとも言える。

将来的にはメタバース内でバトルやクエスト、商売をして仮想通貨を稼ぎ、そのお金で食べていく。息抜きはもっぱらメタバース内のライブや遊園地……といった未来が到来するかもしれない。そのとき私たちの生き方や価値観はどう変わっていくのだろうか。


【オリジナル記事・引用元・参照
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b72839766ff9b35514f53829f1d6b1f585a1a86?page=2


Latest Posts 新着記事

ジェネリック業界の常識を変えるか――東和薬品が進める供給網再設計

いま東和薬品が見ているのは、価格競争より供給能力の壁だ 東和薬品の吉田逸郎社長は2026年5月14日の決算説明会で、特許満了医薬品の生産能力増強に向けた協業について、「まだ限定出荷もあり、需要に対する供給が追いついていない。生産量をまだ増やしていく必要がある」と述べ、さらなる協業拡大に意欲を示したと報じられている。東和薬品はすでにCDMOのアドラゴスファーマ川越、三和化学研究所との協業を進めている...

スタートアップの社運をかけた反撃――ビーサイズ対MIXIの深層

このニュースが重いのは、単なる特許訴訟ではないからだ ビーサイズがMIXIに対して特許訴訟で反撃した、という話が注目を集めたのは、単にスタートアップが大企業を訴えたからではない。 本当に重いのは、その前段に協業や出資の打診があり、その後に競合製品の参入が起きた、という流れが語られている点にある。 Business Insider Japanによれば、2019年にビーサイズはMIXI側と面談し、出資...

超大型新薬の失効で何が起きるのか――製薬株のジレンマの深層

2026年から始まるのは、単なる減収ではなく「評価の組み替え」だ 製薬株にとって特許切れは昔から避けられない宿命だった。 だが、2026年から2030年にかけての波が特に重いのは、失効するのが単なる主力品ではなく、企業価値を支えてきた超大型薬だからである。Optumは2026年を「大きな特許切れの始まり」と位置づけ、後発品やバイオシミラーの影響が本格化すると整理している。さらに業界分析では、202...

“もっと賢いAI”では足りない――Googleが示した信頼性向上の新ルール

いま問題になっているのは、AIが答えられるかではなく「なぜそれを信じるのか」だ 生成AIの進化で、文章を作ること自体はかなり当たり前になった。 要約もできる。説明もできる。比較も提案もできる。 だが企業でも一般ユーザーでも、最後にいつも残るのは同じ疑問である。 その答えは、なぜ信じていいのかという問いだ。 この点で、Googleが出願している特許はかなり示唆的だ。 Googleの公開特許 JP20...

日本特許取得で見えた、抗体創薬ビジネスの新しい競争軸

今回のニュースは、単なる知財取得の話では終わらない 英Fusion Antibodies plcは2026年5月11日、日本で特許を取得したと発表した。対象は特許出願番号2021-519644で、日本特許第7853096号として正式に登録されたという。特許名称は「Antibody Library and Method(抗体ライブラリおよび方法)」で、同社はこの権利が自社の抗体発見プラットフォームを...

3Dプリント時代の本当の可能性――MIT「Y-zipper」が示した答え

古い特許が突然“新技術”に見える瞬間がある 技術の世界では、新しさは必ずしも「最近考えついたもの」だけを意味しない。 むしろ、本当に面白いのは、昔は実現できなかった発想が、時代を経て突然現実味を帯びる瞬間である。MITが発表した3面ジッパー「Y-zipper」は、まさにその典型だ。MIT Newsによれば、この設計はMITのBill Freeman教授による約40年前の特許発想に着想を得ており、当...

“検索するAI”ではなく“見抜くAI”へ――Aconnect進化の本質

欧州特許対応は、単なる検索対象の追加ではない ストックマークの製造業向けAIエージェント「Aconnect」は、2026年4月30日、特許調査エージェントの調査対象に新たに欧州特許(EPO)を追加したと発表した。これまで対象だったのは日本特許庁(JPO)、米国特許商標庁(USPTO)、世界知的所有権機関(WIPO)の公報で、今回の対応によって、欧州企業の特許を含むより広範な先行技術調査やクリアラン...

“銀行を壊さないブロックチェーン”は広がるか――Swift連携特許を読む

今回の特許は、単なるブロックチェーン活用ニュースでは終わらない 株式会社Datachainは2026年5月1日、Swiftと連携したステーブルコインを用いた送金システムに関する特許登録が完了したと発表した。特許名は「ステーブルコインを用いた送金システム」、特許番号は第7850327号、登録日は2026年4月14日で、特許権者は株式会社Progmatと株式会社Datachainであると公表されている...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る