「たけのこの里」といえば、株式会社明治を代表する人気のチョコレート菓子の一つ。この菓子の形状が今年、立体商標として登録されたことはここVISIONトピックでも21年10月6日に取り上げているのでご存知の方も多いのでは。
それについて、実は特許庁の特例だったことが伝えられ話題になっている。通常は“商品の形状自体”は立体商標として登録できない中、「たけのこの里」はある証明ができたことで“特例的”に認められたとのこと。
その証明が「長年の使用により、その形だけでどの商品であるか認識できる」こと。
明治は商標出願の際に、テレビCMや新聞広告のほか、アンケート調査で回答者の89%が「たけのこの里」の形状だけで商品名を回答した結果を提出。これにより全国的な知名度が認められ、例外ケースとして登録に至った。
そして、この立体商標を審査した特許庁が、12月にこの事例を「特例的に認められたもの」としてTwitterで紹介したことで、再び話題となった。
【#広報誌とっきょ】50号のご紹介⑧
— 特許庁 (@jpo_NIPPON) December 3, 2021
知財にまつわる注目の最新ニュースを解説!
明治「たけのこの里」の形状が立体商標として登録されました。特例的に認められた理由は全国的な知名度にあり!
その経緯とは?!#知財TOPICS
https://t.co/KMqEAV44Wu pic.twitter.com/yzrYRIWASp
そもそも「たけのこの里」とは、円すい型をしたクッキーに2層のミルクチョコレートがかけられた、1979年誕生のチョコレート菓子。
姉妹品である「きのこの山」とともに、明治のロングセラー商品。この「たけのこの里」の商標登録への挑戦は、立体商標制度が導入された1997年に「きのこの山」と共にしたのが始まり。しかし、この時は共に拒絶される結果となった。
改めて挑戦したのが2015年。当時、発売40周年を迎える「きのこの山」で、まず出願した。しかし、他社の事例もほとんどなく全くの手探りの状況。結果は、またも著名性を証明することができず登録には至らなかった。
しかし諦めずに3度目の2017年の挑戦で、「きのこの山」の形状だけから約90%が商品名を回答したアンケート結果が証明の資料となり、ようやくの登録となった。
この経験を活かし、2018年5月に「たけのこの里」の立体商標を出願し、21年7月21日に登録になったという。
特例的な「たけのこの里」の立体商標登録。審査した特許庁は、提出された資料を精査し審査基準に基づいた判断の結果、登録に至ったものになりますが、特許庁広報室としては、この件をSNSで発信した後の予想以上の反響に驚いています。とのコメント。
今回のツイートは、特許庁の広報誌「とっきょ」の記事紹介のツイートになり、“例外としての登録”(商標法第3条第2項の規定の適用)が認められた事例としては、炭酸飲料「コカコーラ」の瓶、乳酸菌飲料「ヤクルト」の容器などがある。
また、商標制度について、まずは関心を持ってもらうために、高い認知度がある「たけのこの里」の投稿をしたのだそう。
普段の投稿に比べ、たけのこの里のツイートには多くのいいねやリツイートが押されているのを見ると、多くの人が商標に触れるきっかけになったのではないだろうか。
【オリジナル記事・引用元・参照】
https://www.fnn.jp/articles/-/283255
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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