IDホールディングス、複数の医療機関で作成された診療情報共有管理システムに関して特許取得


株式会社インフォメーション・ディベロプメントの持ち株会社である、株式会社IDホールディングス(本社:東京都千代田区 代表:舩越 真樹)は、2023年9月27日、ブロックチェーンを利用した診療情報の共有管理ソリューションに関する特許を取得したことを、10月11日プレスリリースで公表した。

同社ではこの特許技術を活用することで、例えば特定の医療機関が持つ患者の診療情報を、セキュアに他の医療機関と共有することができ、患者や医師、医療機関の利便性向上と医療サービスの品質向上に寄与することが想定されるとしている。

本特許の利用イメージとして、各医療機関で保管・利用している診療記録を、患者や他の医療機関が入手あるいは閲覧する際に、患者および医師の同意が得られている範囲に限定しながらも、簡単な手続きで入手・閲覧を可能にする。また、その証跡を管理することで、情報利用が適正であることを証明でき、セキュアかつプライバシーが保護された診療情報管理システムを実現することができる。

特許の概要

【特許番号】特許第7357174号(P7357174)
【登録日】令和5年9月27日(2023.9.27)
【発明の名称】閲覧手続管理システム、閲覧手続管理方法
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社IDホールディングス
【発明者】 【氏名】牧野 剛明

【要約】 【課題】複数の診察機関で作成された診察データの可用性を十分に確保する。
【解決手段】複数の診察ノード2の中の要求ノード2aが作成ノード2bに対して、対象診察データの閲覧を求める要求メッセージを作成して作成ノードに送信する。作成ノードは、要求メッセージと共に受け取った対象患者の署名を認証して、要求ノードに対象診察データの閲覧権限を設定するように依頼する依頼メッセージを作成して認証ノード3に送信する。依頼メッセージには、対象患者および自己の署名をメッセージに含めるか、添付しておく。認証ノードは、作成ノードの署名を認証して、要求ノードに対象診察データの閲覧権限を設定するブロックデータを生成し、複数の診察ノードに送信してブロックチェーン形式で記憶させる。

同社ではこの特許技術をもとに、ソフトウェア開発部門とヘルスケア事業部門が連携して、診療情報管理システムの実現に取り組み、今後もブロックチェーンなどの最先端技術の研究開発に取り組み、「Waku-Wakuする未来」をお届けするITエンジニアリングパートナーを目指すとしている。


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