国特許保護協会のレポートによると、世界中でブロックチェーン関連特許数は増加し続けており、2020年5月現在3,924件に上っている。国別比較ではアメリカ(39%)、韓国(21%)、中国(19%)が上位を占めたが、企業の特許取得数では中国アリババ(212件)が世界をリードしており、米IBM(136件)、韓国Fintech企業のCoinplug(107件)、中国ネット大手のテンセント(42件)が続いている。
「2020 Blockchain Global Patent Authorisation Report」によると、今年のブロックチェーン特許受理数は前年を上回るペースとなっている。2019年に1799件の特許が承認されたが、2020年5月14日現在、世界中の特許庁で1,257件の特許が認められている。
米中間でブロックチェーン関連の特許取得数を競ってきた経緯があるが、この分野は特許出願件数に対する特許登録件数の割合(特許登録率)が非常に低い。レポートによると、2019年後半で中国国家知識産権局(CNPA)に提出された特許出願は1万件を超えたが、特許登録に至ったのはわずかだ。
中国の驚異的な特許出願件数の要因の一つは、中国政府による補助金の存在だ。インセンティブ構造は特にスタートアップにとって特許出願にかかるコストを低減する一方、ノイズも増える弊害がある。中国では名目だけの「ブロックチェーン企業」が35,000社以上に急増しているが、政府の認可された企業は730社(2%未満)に過ぎないという問題もある。
ブロックチェーン技術の有用性が認められるにつれ、その利点をキャッチアップする企業も増えている。2020年は、世界中のブロックチェーン登録数の前年の記録を塗り替えることになるだろう。2020年5月現在、世界のブロックチェーン関連特許3,924件における日本のシェアは6%だが、日本でも最近、ブロックチェーンスタートアップが台頭しており、大企業もこの分野に進出し始めている。今後の動向に注目したい。
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