Appleがタッチパネルディスプレイを持つイヤホンケースの特許を出願していたことが、2023年3月30日付けのアメリカ特許商標庁(USPTO)の情報で明らかになったと、23年6月4日fobcrossが伝えている。発明の名称は「ヘッドホンケースとのインタラクションのためのデバイス、手段、グラフィカルユーザーインタフェース」だとしている。
ワイヤレスイヤホンケースの用途といえば通常、イヤホンの充電と保管のみだ。一般に、イヤホンを操作するためには、このイヤホンとBluetoothなどのワイヤレス接続手段で「ペアリング」されたスマートフォン、タブレット、PCなどのデバイスが別途必要になる。
イヤホンの機種によっては、楽曲再生の制御やオーディオ出力先を選択するための入力のしくみとして、例えば、タッチセンサー付きのケース外装面や加速度計を含むものがある。しかし既存のケースの多くは、イヤホンを操作するための入力機構を持たない。
今回Appleが出願したイヤホンケースの特徴は、ワイヤレスイヤホンの操作ができる、インタラクティブなユーザーインタフェースだ。このケースの機能は、タッチ操作やジェスチャーなどの「イベント入力」を検出するタッチスクリーンを持ち、これによりイヤホンの動作を制御し、さらに充電にも対応する。
このケースを構成する機能は、イヤホンへのオーディオ出力デバイス、音源となる機器(スマートフォンなど)と通信するモジュール部品に加え、タッチスクリーン等の入力デバイス、プロセッサ、メモリからなる。また、触覚出力ジェネレータを含めることもできる。
特許明細書のなかには、ワイヤレスイヤホンとそれを収納するケースの図がある。そのケースの外観は、かつて同社が販売したiPod nano(2010年発売の第6世代)に似て、正方形の液晶ディスプレイを持つケースのようだ。
この発明の中で想定している用途は、楽曲の再生制御、デジタルアシスタント、メッセージの着信通知や読み上げ、映画/動画アプリ、天気アプリ、ラジオアプリ、オーディオブックなどの例が記載されている。さらに、触覚センサーによって、デバイスを握る動作でオーディオモードを切り替える機能もあるようだ。
Appleは、このような技術によってイヤホンケースの有用性を高め、ワイヤレスイヤホンに対するユーザーの利便性を向上させることができるという趣旨の説明をしている。ただし、これまでのところ、デバイスが市販されるかどうかは定かではない。
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