「老化抑制剤」の老化メカニズム研究から生まれた「免疫チェックポイント抑制剤」の特許を取得~日本自然発酵


酵素の製造・販売を行う株式会社日本自然発酵(本社:岐阜県高山市 代表:鈴木貞男)は起業より一貫して酵素(植物発酵食品)の研究開発、製造を行ってきた。その製造方法においては、多種類の菌を使用し、菌の特性を活かすために時間をかけ何段階にも分けて発酵させる方法を採用。平成28年9月30日に「老化抑制剤」(第6013670号)を取得し、この度新たに「免疫チェックポイント抑制剤」の名称で特許を取得したことをプレスリリースで公表した。

【発明の名称】 免疫チェックポイント抑制剤
【登録日】 令和5年1月12日
【特許権者】 株式会社日本自然発酵
【発明者】 東直樹  中西雅寛
【特許番号】 特許第7209194号

同社は多くの愛用者からの「食べるとなんとなく元気になる」という声をもとに、老化に関わる諸症状の緩和を科学的に証明し、平成28年9月30日に「老化抑制剤」の特許(特許第6013670)を取得している。老化促進マウス(SAM)を用い約1.5年の長期飼育試験により、SAM学会の老化判定基準によるすべての老化指標を有意に抑制し、平均寿命の有意な延長と最大寿命も延長した。更に老化抑制のメカニズムについて鋭意研究を進めた結果、新たな特許の登録に至っている。

この特許は「老化抑制剤」の老化メカニズム研究から生まれたもので、「老化抑制剤」は全個体が死亡するまで観察した。今回はSAMマウス(オス)の試験は若齢マウス10週令から開始し、56週令に至ったマウスについて試験を実施。この時点で、対照群は老化症状の進行を確認。もう一つの対照群として若齢マウス(10週令)も比較した。

あらかじめ別途試験をし、老化に伴いヒトでもマウスでも免疫の重要器官である胸腺(Tリンパ球の教育をする臓器)が萎縮することが知られ、老化に伴う胸腺の重量を測定すると、植物発酵物は胸腺の萎縮を明らかに抑制することの確認に至る。ターゲットを免疫に定めて調査した結果が次の特許を生んだ。メカニズム研究は、経過を比較研究するために10週令で開始し、56週令で解剖し、内臓状態の観察と免疫関連調査のために全血、胸腺、脾臓を採取し観察。

「免疫チェックポイント抑制剤」の概略

京都大学の本庶佑先生がノーベル賞を受賞された免疫チェックポイント「PD-1」に対する単クローン抗体(小野薬品からオブシーボの名称)が販売されている。対象とするがんも拡大が進み、がん治療に素晴らしい進歩をもたらした。抑制性Tリンパ球のPD-1受容体にそのリガンドPD-L1が結合すると免疫反応が抑制され、がんが増殖する。この抗体を免疫チェックポイント阻害剤として新たな抗がん剤が開発された。

1)フローサイトメトリーによるリンパ球の動向
植物発酵食品で免疫機能が亢進するという予備試験の結果もあり、免疫細胞の変化に注目して試験系を組みました。老化促進マウス(SAM)の長期飼育試験の56週令におけるリンパ球の解析において全血中および胸腺中のリンパ球の動向をフローサイトメトリーで調べたところ、水摂取群と植物発酵食品水溶液摂取群でリンパ球マーカーの中でPD-1についてサンプル群では全血・胸腺ともにPD-1発現リンパ球数が低下した。また72週令まで飼育した担癌体についてもPD-1陽性のリンパ球を調べた所、担癌体の方が高い傾向だった。

2)DNAマイクロアレイ解析
10週令から始めて老化が進んだ56週令まで飼育した系で、胸腺と腎臓のリンパ球のDNAマイクロアレイ解析による発現遺伝子の解析を行い、その結果、チェックポイントに関連するPD-1、PD―L1(PD-1に結合するリガンドでがん細胞などで増加する)およびCTLA-4の発現が2%サンプル群で発現が抑制された。

3)PD-1とPD-L1の直接結合反応への植物発酵物の効果
遺伝子発現とリンパ球マーカーの分析の双方からこの植物発酵物は動物で免疫チェックポイントの抑制が証明された。植物発酵物に抗体が含まれるとは考えにくいので、そこで、注目したのはPD-1とPD-L1の直接反応を試験管内で測定する方法が市販されていることを見つけた。この反応系に植物発酵食品を希釈して添加したところ、直接結合反応は全く阻害しないことが判明した。また、PD-1モノクローン抗体は阻害した。

すなわち、植物発酵物の経口摂取によるPD-1 およびPD-L1の減少は、特異抗体による免疫チェックポイント阻害剤ではなく全く新しい免疫チェックポイントの調節が初めて出来たことになり、両方法の組み合わせは興味あるところだとしている。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000116517.html


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