岩谷技研、気球による“宇宙遊覧”の普及へ、誰もが宇宙を体験できる「宇宙の民主化」共創プロジェクト~始動


気球による宇宙遊覧を目指す宇宙開発企業、岩谷技研(本社:北海道札幌市、代表取締役CEO:岩谷圭介)は、誰もが宇宙を体験できる「宇宙の民主化」を実現する共創プロジェクト「OPEN UNIVERSE PROJECT」を始動すると、23年2月21日プレスリリースで次のように公表した。

同社のOPEN UNIVERSE PROJECTとは、気球によって“誰もがいける宇宙遊覧”を実現する岩谷技研のテクノロジーを軸に、様々な業種のパートナーとの共創によって日本から宇宙産業を開拓し、宇宙をすべての人にひらかれたものにしていく「宇宙の民主化」プロジェクト。

プロジェクトのテーマは「宇宙の民主化」。人類が初めて宇宙を飛んでから60年あまり。これまで宇宙は常に限られた選ばれた人が行く場所だった。ここ数年、宇宙へ行く新しい手段がいくつも登場してきたが、依然として価格や身体的負荷など越えられない壁が立ち塞がっているのが現状となっている。

同社はロケットのように燃料を使うのではなく、空気よりも軽いガスの浮力で人や物を宇宙遊覧が可能な高度まで運ぶ安全で低コストな手法を開発。これによって搭乗者の運搬に限らず、これまで以上宇宙との関わり方は限りなく広く、それが「宇宙の民主化」の第一歩だと考えている。

さらに、安心・安全・低価格な誰もがいける民間向けの宇宙遊覧を起点に、様々な企業・団体と新しい事業・サービス・活動を共創し、これまで限られた人たちだけの活躍の場であった宇宙をすべての人が参加可能なものにすること。あらゆる層の人が、あらゆる業種の企業が、それぞれの方法で宇宙と関われるようになる世界を拓くとしている。

そのため同社は、2023年から2024年にかけて計画している気球による宇宙遊覧の商業運行開始に向け、搭乗者の募集を開始した。応募者の中から5名のご搭乗者を選出し、宇宙遊覧フライトを含む宇宙遊覧体験を販売するとしている。

また、OPEN UNIVERSE PROJECTは宇宙を多くの人にひらくためのプロジェクト。その一つの形として、パイロット候補生を若干名募集。候補生は正社員として雇い入れ、パイロットの訓練を受けながら開発を主体としたその他業務にも携わるとしている。

さらに、開発する宇宙遊覧は、誰でも宇宙に関わることができるプラットフォーム。同社が装置を開発し、宇宙遊覧に関連する技術・サービスを、国内の様々な分野の企業と一緒に作り上げていきたいとしている。宇宙空間で快適に過ごす衣料製作。宇宙港や発射場・宇宙リゾートの開発。宇宙産業のための人材育成。宇宙遊覧体験をより快適にする食事や飲料、アメニティの開発など。OPEN UNIVERSE PROJECTは、宇宙遊覧に関わる幅広い技術・サービスなどを、それぞれの分野のパートナー企業と一緒に、日本発として作り上げていくとしている。

岩谷技研は、高高度ガス気球、並びに気密キャビンを設計/開発/製造し、気球による宇宙遊覧を目指す宇宙開発企業。目指す宇宙遊覧とは、単に地球の大気圏外に広がる空間(Space)に行くこと(Travel)ではなく、調和と秩序のとれた宇宙(Cosmos)に身を置くことにより人々の意識や視野が広がる旅(Journey)を提供することを意図しているとしている。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000116847.html
https://open-universe-project.jp/


Latest Posts 新着記事

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る