知財分析ツールを提供するパテント・リザルトが発表した2024年版「特許資産規模ランキング」によれば、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が他社を大きく引き離し、首位に輝きました。2位にはスマホゲームを手掛けるグリー、3位にバンダイが続き、セガと任天堂もTOP5にランクインしています。
ソニー、首位の理由は独自技術の充実
ランキングは2023年4月から2024年3月までの間に登録された特許を対象に、特許の注目度や権利の残存期間を加味して算出されています。首位のSIEは特許資産規模9391.0という圧倒的なスコアを記録し、2位のグリー(6666.7)を大きく上回りました。
特に評価されたのは、「新型デバイスでの後方互換性テスト技術」や「ネットワーク遅延を軽減した音楽演奏・録音技術」など、ゲームハードとソフトウェア双方で革新的な特許技術を有している点です。これにより、PlayStationブランドを支える基盤としての特許力を示しています。
グリーやバンダイも上位にランクイン
2位のグリーは、「視聴者の行動に基づいてゲームプレイを制御する技術」や「仮想空間上のキャラクター外見変更機能」といったスマートフォンゲーム関連の特許が評価されました。
3位のバンダイは、カラオケ機能を備えた玩具や形状を変えられる部品を持つ幼虫型玩具など、ホビー分野での特許が目立ちます。玩具からゲームまで幅広いIP戦略が強みとなっています。
特許訴訟で注目のセガと任天堂が4位・5位
4位にランクインしたセガは、特許侵害でバンク・オブ・イノベーションを提訴したことが記憶に新しい企業。セガの特許には、「抽選ゲームの興趣性を高める装置」などが含まれます。
同じく訴訟で話題の任天堂は5位。「所有コンテンツと非所有コンテンツを区別する情報処理システム」など、ユーザー体験を向上させる特許が強みです。
ランキングの算出方法
ランキングは、企業が保有する特許を「特許資産」として扱い、注目度スコアと権利の残存期間を基に企業ごとに集計して算出されます。この手法により、特許の質と長期的な価値が反映されています。
ランキングの詳細データはパテント・リザルトから5万円(税抜)で提供されており、企業戦略や市場動向を分析する貴重な資料となるでしょう。特許資産のランキングは、ゲーム業界における技術競争の激しさと、知的財産の重要性を再認識させる内容となっています。
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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