eMind、精神疾患の重症度データである評価データを決定する情報処理システム~特許取得でサービス始まる


株式会社eMind(本社:東京都渋谷区、代表:デービット・リーブレック)は、企業向けメンタルヘルス領域のサービス「eMind for Business」を22年11月15日公表した。このサービスは、スマートフォンから取得するデジタルバイオマーカー他から、うつ病の重症度を予測する特許を取得し、この技術を活かして、企業で働く従業員とその組織を支援するサービスとして開発されたもの。

近年、健康経営に取り組む企業は年々増えており、健康経営を推進する施策も様々ある。メンタルヘルス対策では、ストレスチェックによる従業員の心の状態の調査や、従業員の心と体のケアをサポートするサービスなどを導入する企業は増加傾向にある。しかし、近年コロナ禍におけるテレワークによる社内コミュニケーション不足等さまざまな要因により、メンタルヘルス不調となる従業員は増加傾向となっている。

このような背景から、同社ではテクノロジーを用いて、健康経営を本格的に取り組む企業向けに従業員のこころの状態を数値化し、早期でのメンタルヘルス不調への気づきと、気軽に相談できるサービスを開発している。

この「eMind for Business」アプリは、自分自身のこころの健康状態を数値で可視化でき、その変化をいつでも気軽にチェックできる「Heartpoint」と、仕事やプライベートの悩みや不安をチャット感覚で気軽に心理士に相談できる「Anytalk」の2つの機能を有しており、企業で働く従業員に対し、早期のメンタルヘルス不調の予防・サポートを実現するというもの。

「Heartpoint」はアプリをインストールしたスマートフォンから取得する「行動・実態」データや、1日1回行われるアンケートの回答内容を、弊社が特許取得したAI※による解析で、こころの健康状態を数値化する。従来のサービスとの違いは、年に1回義務化されているストレスチェック等は、その瞬間を写真におさめるような検査であるのに対し、「Heartpoint」は、こころの健康状態とその推移をいつでもアプリから確認できるため、スマートフォンを使用する従業員の行動変容に繋がりやすい仕組みとなっている。これが※特許第6841466号「 精神疾患の重症度データである評価データを決定する情報処理システム」として特許取得されている。

また、「Anytalk」は従来の外部相談窓口のカウンセリングサービスとは異なり、心理士に気軽にチャット形式で相談でき、複数の心理士からアドバイスが返ってくるため、悩みに対してさまざまな考え方や気づきを得ることができる。さらに、いつでも悩みを投稿できるため、対面のカウンセリングにハードルを感じる方や日々業務等で時間確保の難しい従業員の方にも利用しやすい。

企業の人材戦略支援として、社員の声や実態を把握するためのWeb調査「Anyvoice」を実施。この調査は従来の従業員満足度調査(ES調査)に加え、“健康経営”にとって重要となる「社員の心と体の健康に関する全体像」を把握する測定手法を採用している。調査の設計段階からヒアリングを通して、企業の業種や課題にあわせてカスタマイズに質問を作成するため、企業の健康経営に関する詳細な課題抽出を実現するもの。

特許概要
【特許番号】特許第6841466号(P6841466)
【登録日】令和3年2月22日
【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、および、情報処理プログラム
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社eMind
【発明者】 【氏名】デービット・エー.・リーブレック 【氏名】古村 智

【要約】 【課題】本発明は、情報処理にかかる新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【解決手段】本発明は、情報処理システムであって、端末と、サーバと、を備え、前記端末は、少なくともデータ収集手段を有し、前記サーバは、少なくともデータ評価手段を有し、前記データ収集手段は、前記端末におけるバックグラウンドデータを含む収集データを収集し、前記データ評価手段は、前記収集データに基づき前記端末を所持するユーザの評価データを決定する。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000111093.html


Latest Posts 新着記事

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る