ウサイン・ボルトがあの「勝利ポーズ」を商標申請 お馴染みの“あのポーズ”のロゴでさまざまなビジネスを展開か


ジャマイカ出身の元陸上競技短距離選手で、現役時代はオリンピックで数多くの金メダルを獲得した陸上界のスーパースター Usain Bolt(ウサイン・ボルト)が、彼の象徴的な“勝利ポーズ”を商標申請したことが明らかになったとHYPEBEASTが22年8月24、ほか多くのメディアが伝えている。

Boltの“勝利ポーズ”といえば、試合後に彼が見せる天に向かって弓矢を射るような仕草のことで、彼の愛称から“ライトニング・ボルト ポーズ”とも言われている。Boltが2008年の北京オリンピックで世界記録を更新した際に初めてお披露目された“勝利ポーズ”は、その後彼を象徴するポーズとして世界中のファンに認識されている。

8月17日(現地時間)付で「USPTO(United States Patent and Trademark Office、米国特許商標庁)」に提出された出願書類には、Boltがこの“勝利ポーズ”をロゴとして今後幅広いビジネスを展開する計画が記載されているという。

ロゴについては“片腕を曲げて頭に向け、もう片方の腕を挙げて上に向けた特徴的なポーズの男性のシルエット”と説明されており、彼はこのロゴを用いてサングラスやジュエリー、バッグ、スポーツ用品といった商品のほか、レストランやスポーツバーなどを展開していくことが予想されている。
ボルトは12年前にも同様の商標登録を申請していたが、未使用のまま失効。ビジネス面においては、キャリアの中で、ブロードバンド速度を促進した Puma スポーツウェアや Virgin Media など、一連の企業の推奨に関与しているが2017年ロンドン世界選手権をもって陸上競技を引退。

その後、彼はプロサッカーに転向しようとし、オーストラリア側とのトライアルを行ったが契約に同意できず、2019年にスポーツでのキャリアが終わったと発表した。

今年36 歳の彼には多くのビジネスに関わっているが、彼が共同設立した同名の電動スクーターのレンタル会社は、先ごろ米国で閉鎖されたと伝えられている。

キャラクターが商標登録される事は珍しくはないが、特定の人物・キャラクターの「ポーズ」が申請されるのはあまり例がない。過去にスポーツ選手のシルエットがロゴになった代表的な例としては、Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)のJumpmanロゴが最も有名だ。

また、仮面ライダーのキャラクターは商標登録されているが、その「変身ポーズ」は登録されていないので、タレントが変身ポーズをとった画像をSNSに上げても、権利侵害と言われる事はない。

今回はポーズというよりも、その「形」と言った方が正しく、おそらくシルエットなどとしてブランドのロゴと同様な感じで使用されると予想される。ボルトのあのポーズは誰もが知っているレベルなので、ロゴとしての効果は高いと思われる。

現時点(8月24日)時点ではまだ受理はされていないものの、受理される可能性は高いと思われ、「勝利のポーズ」のロゴが入ったスポーツ用品が今後日本でも販売されるかもしれない。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://hypebeast.com/jp/2022/8/usain-bolt-victory-pose-trademark-news
https://www.itexchange.jp/dg-media/20220825-01/


Latest Posts 新着記事

3Dプリンティング覇権争い──航空・半導体・医療で進む“実用化の壁”突破

航空機エンジンの心臓をプリントするGEの覚悟 3Dプリンティング(積層造形)の用途が玩具や試作品づくりといった小規模領域に留まっていたのは過去の話だ。いま、この技術が次なる産業革命の主役として存在感を放っている。とくに目立つのが、航空、半導体、医療という「高付加価値」「高信頼性」「高精度」が求められる産業における導入の加速だ。なかでもゼネラル・エレクトリック(GE)は、航空エンジン分野における3D...

BYD、自動洗浄EVでフリート管理を最適化――特許出願が示す未来戦略

2025年、中国のEV大手・BYD(比亜迪)は、「車両の自動洗浄」に関する特許を中国国家知識産権局に出願した。この特許は、車両に自動洗浄ユニットを組み込み、特定条件下で自律的に洗車作業を行うというものであり、従来の洗車文化を根底から変える可能性を秘めている。 EVならではの「清掃ニーズ」の進化 この特許が注目される背景には、EVという次世代自動車に特有の利用シーンがある。内燃機関車に比べ、EVは都...

チョコと生チョコのいいとこどり 明治が特許製法で「新領域」のお菓子発売

「チョコでもない、生チョコでもない。けれど、いいとこどり」。 老舗製菓メーカー・株式会社明治が2025年春、そんなキャッチコピーとともに市場投入したのが、“新領域チョコレート”こと『Melty Melt(メルティメルト)』だ。濃厚さと口どけを両立させたこのお菓子は、ただの新商品ではない。特許技術を背景にした、まさに「発明」に近い存在であり、チョコレート業界におけるポジショニングの再定義ともいえる一...

GE薬促進の陰で失われる特許の信頼性―PhRMAが警告する日本の制度的リスク

2025年4月、米国研究製薬工業協会(PhRMA)が日本政府に提出した意見書が、医薬業界および知財実務者の間で波紋を呼んでいる。矛先が向けられたのは、ジェネリック医薬品(GE薬)に関する特許抵触の有無を判断する「専門委員制度」だ。PhRMAはこの制度の有用性に疑問を呈し、「構造的な問題がある」と批判した。 一見すれば、専門家による中立的判断制度は知財紛争の合理的解決に寄与するようにも思える。だが、...

任天堂・ポケモン社に“特許無効”で真っ向勝負 ゲーム開発会社が放つ反撃の声明

2025年春、ゲーム業界に波紋を広げる知財係争が再び表面化した。任天堂と株式会社ポケモン(ポケモン社)の両社が、ある国内の中堅ゲーム開発会社に対して特許侵害を主張して提訴。一方、被告側のゲーム開発会社はこれに対し、2025年5月初旬に声明を発表し、「両社が主張する特許はそもそも無効であり、係争を通じてその事実を明らかにする」と真っ向から反論した。 このコラムでは、係争の背景にある技術的争点、主張さ...

破産からの逆襲―“夢の電池”開発者が挑む、特許逆転劇と再出発

2025年春、かつて“夢の電池”とまで称された次世代蓄電技術を開発していたベンチャー企業が、ついに再建を断念し、破産に至ったというニュースが駆け巡った。だが、そのニュースの“続報”が業界に波紋を呼んでいる。かつて同社を率いた元CEOが、新会社を設立し、破産企業が保有していた中核特許の“取り戻し”に動き出しているのだ。 この物語は、単なる一企業の興亡を超え、日本のスタートアップエコシステムにおける知...

サンダル革命!ワークマン〈アシトレ〉が“履くだけ足トレ”でコンディションまで整うワケ

「サンダルなのに快適」「履いた瞬間にわかる」「この値段でこれは反則級」――こうした驚きと称賛の声が続出しているのが、ワークマンの〈アシトレサンダル〉だ。シンプルな見た目に反して、履き心地・健康効果・歩行補助といった多面的な機能を備える同製品は、単なる夏の室内履き・外出用サンダルという枠を超えて「履くことで整う道具」として注目されつつある。 このコラムでは、アシトレサンダルの具体的な機能や構造だけで...

斬新すぎる中国製“センチュリーMPV”登場!アルファード超えのサイズと特許で快適空間を実現

中国の高級ミニバン市場に、新たな主役が登場した。GM(ゼネラルモーターズ)の中国ブランド「ビュイック(Buick)」が展開するフラッグシップMPV「世紀(センチュリー/CENTURY)」は、その名の通り“100年の誇り”を体現する存在だ。日本の高級ミニバンの代名詞・トヨタ「アルファード」をも超えるボディサイズに、贅沢を極めた2列4人乗りの内装、そして快適性を徹底追求した独自の“特許技術”が組み込ま...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る