国内外、鬼滅ブーム拡大が衰える兆しがない。大ヒット漫画を原作にしたアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入は、国内で公開45日間にして275億円を突破。11月30日には「オリコン週間コミックランキング」で、全22巻が上位22位を独占するという快挙も達成。グッズを含めた関連市場規模は拡大する一方だが、中国国内ではそんな“鬼滅人気”にあやかろうと、すでに20社以上の企業が『鬼滅の刃』の商標登録申請済と一部メディアが報道し、波紋を読んでいる。
引用:J-Plat Patより
『鬼滅の刃』に関連するニュースは連日報じられ、海賊版やコピー商品摘発のニュースも聞かない日がない。しかし、多くはコロナ禍での日本経済にとって明るいニュースであることは言うまでもない。
漫画は14言語に翻訳され、33の国・地域で出版されているように世界的人気の「鬼滅の刃」について、やはり中国ではすでに商標登録申請を行う企業が相次いでおり、日本で劇場版が大ヒットしていることは中国でも大きく報道され、社会現象を巻き起こしている。
中国で商標権を管轄している国家知識産権局商標局のサイトで「鬼滅の刃」を検索すると、すでに20以上の中国企業によって商標申請が行われており、その業種は教育、広告、家具、アパレル、飲食、日用品など多岐にわたる。いずれの企業も現在、許可待ちという状態となっている。
このような中国による商標の“横取り”の事例でよく知られているのが、良品計画が抱えた一連の商標訴訟だ。中国へ進出した良品計画と中国国内ですでに「無印良品」の商標を保有していた現地企業との商標権を巡っての裁判で、結果は中国現地企業の勝利。2017年敗訴となった良品計画には賠償金の支払いが命じられたことは日本国内でもよく知られていること。
ただ、この裁判の結果に関しては中国国内の世論でも賛否両論があったようで、時おなじくして、中国は自国が世界から「パクリ国家」と呼ばれることを嫌い、国家的にコピー商品、海賊版追放を行っている。そして、世界に恥をさらしたくない政府と、目先の儲けを追求する民間企業のいたちごっこが続いている状態だと言われている。
『鬼滅の刃』が中国企業によって商標登録されるようなことになれば、中国は国としてまたまた世界的に信用を失うことにもつながりその影響もあるのか、今回の中国国内における『鬼滅の刃』の登録商標の申請に関してもそのほとんどが拒絶されているとも一部では言われている。
しかしながら中国企業による『鬼滅の刃』の商標登録が許可されるようなことが起これば、良品計画と同じような事態となる可能性があるのとの指摘もある。
ちなみに漫画出版元の集英社は、2019年にすでに『鬼滅の刃』の中国国内における商標登録の申請をいち早く行っているようだ。
【参照】
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/2356467/
https://www.mag2.com/p/news/475480
https://www.mag2.com/p/news/429892
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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