インフルエンサーによるモノづくりブランドdripが 2階建て構造のバックで特許出願


インフルエンサーによるモノづくりを行うD2Cカンパニーの株式会社ドリップ(本社:東京都目黒区)はバッグブランドLEKT(レクト)と共同で企画・開発した二階建てバックパックFLOORPACKを2021年3月17日リリースした。

このバック、インフルエンサーとしても活動する株式会社ドリップ代表の堀口英剛・平岡雄太のr両名が「本当に欲しいバックパック」をテーマに、1年の開発期間をかけて完成させたバッグで、最大の特徴はメイン収納を上部・下部で2つに仕切ることができる「2階建て構造」と呼ばれる独自の仕組みで、すでに特許出願済だ。

アイデアである収納部分の上下二階建て構造によって、バッグの底にあるモノも、上部にあるモノもスムーズに取り出せる構造。さらに上下を仕切るセパレートは面ファスナーで簡単に取り外しが可能で、細々したものを上下2つの部屋に分けて収納し、また、大きな荷物を持ち運ぶ時は仕切りを外して広々と1部屋としても使える。

さらに、「FLOORPACK」の最大の特徴は、この面ファスナー式の間仕切りで収納の数と大きさを自由に変化させられる機構にある。
仕切りの多いバッグは細かなモノをすっきりと収納できる反面、大きなモノを収納するのは苦手で、逆に仕切りの少ないバッグは大きなものを入れやすいが、モノをたくさん入れると中がゴチャゴチャしがち。そこで「中に入れたいモノによって収納の数や大きさを変えられないか?」をこのバックで実現した。

また、左右ではなく上下に仕切りを作って収納を分ける珍しい構造をしているが、この上下で区切ることには理由があり、バックパックは肩で荷重を支える構造になっているため、重い荷物はできるだけ肩の近くにあると重心が安定し軽く感じられ、逆にバッグの底面に重い荷物があると、肩からの距離が遠くなり荷物が左右に振られることで重く感じるとされている。

バッグの背中側には16インチまでのサイズが入るPC用の収納スペースが。ここはメイン収納とは別で仕切られているので、上下をセパレートして使っているときでも仕切りには干渉せずパソコンを収納できる。
この「2階建て構造」という独自の収納システムを搭載した新作バックパック「FLOORPACK(フロアパック)」はクラウドファンディングMakuakeにて発表し、その独自性とミニマルな見た目が多くの人に評価され支援者は4,600人以上、9,000万円を超える支援総額を調達ししている。

【引用・参照】
https://www.makuake.com/project/floorpack/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000026763.html


Latest Posts 新着記事

ロボットの動きをAIが特許化する時代に──MyTokkyo.Aiの最新発明抽出事例

家庭内ロボット市場が急速に進化している。掃除ロボットや見守りロボットだけでなく、洗濯物の片付けや調理補助など、従来は人が行ってきた細やかな日常作業を担う“家庭アシスタントロボット”が次のトレンドとして期待されている。しかし、家庭内という複雑な環境で、人に近いレベルの判断と動作を瞬時に行うためには、膨大なセンサー情報を統合し、高度なモーションプランニング(動作計画)を行う技術が不可欠だ。 このモーシ...

「施工会社」から「技術企業」へ──特許資産ランキング2025、鹿島建設が首位に立つ理由

建設業界は今、大きな転換点に立っている。少子高齢化による深刻な人手不足、カーボンニュートラルへの対応、インフラの老朽化、建設コストの上昇など、従来型のゼネコン経営では持続可能でなくなる課題が次々と顕在化している。こうした中、各社が未来の競争力として注力しているのが「特許」だ。特殊技術の囲い込み、施工ノウハウの形式知化、AI・ロボティクス・材料開発などの分野で、知財の強化が急速に進んでいる。 202...

自動車軽量化の裏側で進む加工技術革新──JFEスチールの割れ防止発明が鍵に

自動車の軽量化ニーズが高まり、高強度鋼板(AHSS:Advanced High Strength Steel)が普及するにつれて、プレス成形時の“割れ”は避けて通れない技術課題となっている。特にAピラー下部、サイドメンバー、バッテリーフレームなど、複雑な形状でありながら衝突時に高いエネルギー吸収が求められる部位では、L字形状のプレス部品が多用される。しかし、こうしたL字プレス品は、曲げコーナー部に...

アップルはなぜ負けた? 医療特許の壁に直面したApple Watch

米国の特許訴訟市場が久々に世界の注目を集めている。発端は、Apple Watchシリーズに搭載されてきた「血中酸素濃度測定(SpO₂)機能」をめぐる特許訴訟で、米国ITC(International Trade Commission)がアップルに対し“侵害あり”の判断を下したことだ。米国では特許侵害が認められると、対象製品の輸入禁止措置という強力な制裁が発動される可能性がある。今回の判断は、App...

デフリンピック開催に寄せて:「聞こえ」を支えるテクノロジー、人工内耳の「中核特許」

2025年11月、日本では初めてのデフリンピックが開催されています。これは、手話をはじめとする、ろう者の文化(デフ・カルチャー)が持つ独自の力強さに光が当たる、歴史的なイベントです。 https://deaflympics2025-games.jp/   デフリンピックの開催は、スポーツイベントであると同時に「聞こえ」の多様性について考える絶好の機会でもあります。聴覚障害を持つ人々にとっ...

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る