日経クロステックとAI特許検索・分析の専門企業パテントフィールドの共同分析により、アメリカにおける生成AIに関する特許申請数でアドビ社が首位であることが判明した。2位はグーグル、3位にはサムスン電子がランクインしている。特に発明者の特許申請に焦点を当てた分析によると、サムスンは過去5年間で生成AI関連のエンジニア数を5倍以上に増やしていることが明らかになった。
特許申請は、技術の独占的使用権を確保することを目的としており、アメリカでは訴訟のリスク回避のためにも重要視されている。パテントフィールドの近藤和樹グループリーダーは、「その国でどのようなビジネスを行うかの意思を示す指標の一つ」と述べている。
アメリカでの生成AIに関連する特許申請数は、2017~2018年頃から急増している。2022年以降、申請数が減少しているように見えるが、特許申請から公開まで最大1年半要することが影響している可能性がある。近藤氏は、「最新の技術開発状況を考えると、公開されていないだけで申請数は依然として増加しているのではないか」と指摘している。
アドビはアメリカで最も多くの特許を申請しており、合計で586件にのぼる。2020年以降は年間100件以上の申請を続けている。グーグルは2位で、2014年に買収したディープマインドの特許申請も含めて計算している。2019年にはグーグルが特許申請数で首位となり、生成AI分野での技術開発を早期から進めていたことがうかがえる。
サムスン電子はアメリカで502件の特許を申請しており、3位にランクインしている。韓国内での申請件数は324件で、アメリカでの件数より少ない。特許は異なる国や地域で申請することが可能であり、どの地域でどのようなビジネスを展開するかの戦略に基づき申請場所が決定されることが多い。「サムスンがアメリカ市場を特に重視していることを反映している」と近藤氏は分析している。
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