米連邦裁判所は2021年3月2日、米VLSI Technologyが所有するチップ製造技術に関連する2つの特許を侵害したとして、米Intelに対して合計21億8,000万ドル(約2,328億874万円)の支払いを命じた。
米国の大手総合情報サービス会社のBloombergが報じたところによれば、もともと1つ目の特許はFreescale Semiconductor、2つ目はSigmaTelがそれぞれ所有していたものだ。
Freescale SemiconductorはSigmaTelを買収し、のちに蘭NXPSemiconductorsに買収された。今回の争点となっている2つの特許は、いずれも2019年にNXPからVLSIへ譲渡されている。
特許の内容については、VLSIの弁護士によれば「競争上重要な課題となる、プロセッサのパワーと速度の向上させる発明」をカバーするものだとしており、法律・訴訟関連ニュースサイト米国リーガルニュースサービスのLaw360ほか複数のメディアでは、「電子機器のクロック速度を管理するシステムおよびメソッド」、「メモリの最小動作電圧関連技術」、「電圧ベースのメモリサイズスケーリング」に関する特許である旨が報じられている。
Intelは2つのうち1つの特許侵害については無効であると主張していたが却下されており、同社の弁護士はメディアに対して、控訴する意向を述べている。
VLSI Technologyは、特定用途向け集積回路(ASIC)などの設計および製造などで知られる。初期のArmプロセッサや、GSM、DECTなど無線規格の開発に関与した。1999年に当時のPhilips Electronicsに買収。現在はNXP Semiconductorsの一部となっており、今回の訴訟で支払われる損害賠償金の一部はNXPにも支払われる見込み。
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