『鬼滅の刃』の音声搭載なりきり玩具『DX日輪刀』安全に振って遊べる3つのモードで特許出願


映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が、公開から45日で興行収入が275億円を突破。興行収入2位の映画『タイタニック』の272億円を上回った。
10月16日から公開された同作は、10日目には興行収入100億円に到達。日本で上映された作品のなかで100億円到達までの最短日数をたたき出した。原作コミックは累計発行部数が1億部を突破するなど、今や社会現象と化している。
そんな中、玩具の世界でも新機能で特許出願済の“なりきり玩具”が話題となっている。『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)の武器「日輪刀」を再現した、初の音声搭載なりきり玩具、バンダイの『鬼滅の刃 DX日輪刀』(価格:税込6,380 円/以下『DX日輪刀』)がそれである。
「全集中、水の呼吸!」というセリフから始まる音声の数々は、アニメで炭治郎を演じている声優・花江夏樹さんが本商品のために録りおろした音源をたっぷりと収録。さらに劇中の名シーンも再現でき刀身の付け替えに対応した3つのモードとともに、作品の世界観に合わせ炭治郎になりきって遊ぶことができるというもの。

本商品は開発担当者が、近所の子どもたちが「鬼滅の刃」の劇中のセリフを言いながら「なりきりあそび」をしている姿を見たことをきっかけに、 「子どもでも夢中になって遊べる商品を開発したい」と考え、商品化に着手。
劇中で主人公が型(技)を出した時に、刀から出現する水や炎のエフェクトをいくつかの発明で玩具パーツに再現することで 、「鬼滅の刃」の世界観に合わせた「なりきり遊び」がさらに楽しめる玩具になっている。

子ども向けとはいえボリュームたっぷりのサイズ感、劇中を再現する音声仕様にこだわった『鬼滅の刃 DX 日輪刀』。数々の名場面とあわせて、子どもも大人も楽しく「なりきり遊び」の様子や、その様子が動画サイトにあふれることは安易に想像できる。この一品は『鬼滅の刃』が巻き起こす社会現象、その一端がはっきりと感じられる発明と言える。

本商品に関する特許はWEBサイトを見る限りまだ申請中なのでどういった内容が特許かは公開されておらず不明だが、バンダイは過去にも刀剣玩具においての特許を取得していた。
具体的に特許の【要約】は次の通りとなっている。(J-Plat Patより)

【課題】遊戯における一連の動作を通した楽しみ方及びその余韻などを味わえる刀剣玩具を提供する。
 【解決手段】本体部と鞘部とからなる刀剣玩具であって、前記本体部おける刀身部が前記鞘部に挿入された状態にあるか否かを検知する挿入検知手段と、前記挿入検知手段によって、挿入された状態にないと検知されている間に、前記本体部の振動を認識する振動認識手段と、前記振動認識手段が認識した前記振動の回数を保持する振動回数保持手段と、前記振動認識手段によって前記振動が認識される毎に、前記振動回数保持手段が保持している前記振動の回数を更新する振動回数更新手段と、出力する音声データを保持する音声データ保持手段と、前記挿入検知手段が、前記挿入された状態にあると検知した場合に、前記振動回数保持手段が保持する前記振動の回数に基づいて、前記音声データ保持手段が保持する前記音声データの中から出力する音声データを決定する出力音声決定手段と、前記出力音声決定手段が決定した音声を出力する音声出力手段とを有することを特徴とする。

【関連動画】

鬼滅の刃ブーム!日輪刀も特許!?

 

【参照】
https://www.famitsu.com/news/202008/05203429.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d88ff5afe995b6c195996b29c4815edbfe909f8
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0200


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