スマホ業界ではここのところ複数のレンズを搭載する“多眼化”が活発なことは周知のことで、搭載されるレンズの個数は年を追うごとに増えている。
そんな中“多眼化”に積極的な韓国のサムスンでは、2019年12月に「Apparatus and method for operating multiple cameras for digital photography=デジタル写真用の複数のカメラを操作するための装置と方法」の特許を取得し、業界のスタンダードを大幅に上回る“6眼スマホ”の実現を視野に入れていることが明らかになった。
開示された特許資料によると、6台のカメラのうち5台は焦点距離28mmの広角レンズで、1台は望遠でより優れた画質を実現するためにレンズの傾きを内側、もしくは外側に微調整する技術であることが確認され、ここで興味深いのは、カメラが傾斜可能であり各レンズが他のレンズから独立して傾斜できるという点です。
詳しくはこのニュースを報じたオンラインマガジンの「Lets Go Digital」で次のように紹介されている。
『一連のカメラに加えLEDフラッシュも搭載されノーマルモードでは、個別のイメージセンサーが特定の方向に向けられアルゴリズムでイメージを最適化する。また可動式のセンサーを用いることで向きを変えて最大の焦点距離を実現する。例えば、4つの広角レンズに可動式センサーを用いると、ボカシ効果を加えたパノラマ画像の撮影が可能になる。これは、他のサムスンの端末には見られない機能だ』
さらに、『セットアップは、傾斜したイメージセンサーを使用しているようで、これにより全体的なカメラエクスペリエンスが向上することが可能で注目すべき点は、センサーを個別に傾けることである。これは、ユーザーが興味深い視点を捉えるのに役立つことになるだろう。』
このように「Lets Go Digital」が指摘したこれらのレンズは、パノラマショットとより良いHDR画像にボケ効果を達成するために使用することができるが、スマートフォンのカメラセンサー用の余地が増えるため、ほとんどのスマートフォンメーカーは妥協してきたとされる。
この特許が示唆するように、サムスンは実際に6つのリアカメラを実行可能なオプションとして検討していることが推測される。しかしながら、特許資料が存在するからといって、このテクノロジーが実際のプロダクトに利用されるとは限らないが、少なくとも企業が目指す方向がそこに示されているものと考えるのは必然なことであろう。
スマホメーカー各社は長年、モバイル写真の限界に挑戦し、暗い場所の撮影でも最大限のディテールの表現を可能にしようとしてきた。センサーのサイズや搭載するカメラの個数は、今後も増えていきそうだ。
【参照、一部引用】
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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