特許取得の天然微生物による土壌再生技術で伝統の味再生~「プレミアムれんこん『膳』」限定販売


環境育成・再生を行う有限会社明昇工業(所在地:千葉県松戸市、代表取締役:宮野賢一)は、特許取得(特許第5959712号)の新技術で土壌再生に取り組んで生産された「プレミアムれんこん『膳』」の限定予約販売を22年11月18日(金)に開始したことを公表した。

今回の取組みは各地で問題になっている土壌劣化。れんこんの産地熊本県も例外ではなく、伝統産品である肥後レンコンの生産者によると、水田1枚から採れるレンコンが年に1割ほどのハイペースで減収している例がある。

生産農家のひとり野山 健作さん(熊本県宇城市)は、化学肥料添加による対策ではなく、田んぼ自体を元気にする方法はないかと考え、明昇工業が2022年発売の新製品で初採用した特許技術により、レンコン水田の自然の力の再生に取り組んできた。

採用したのは、「軟焼結土」という顆粒技術。この顆粒1リットル中には、テニスコート82面分に相当する21,487㎡の表面積(東京都産業技術研究センター調べ)があり、わずか直径3mmの空間に、最大で200種の天然微生物が生息することが知られ、多様なサイズのこの顆粒を組み合わせることで、農地においても微生物生息効果を発揮することが明らかになり、特許5959712号が認められ、2022年、初めて土壌向け製品が発売されるのに合わせて、熊本県宇城市にて、圃場1枚に1トンの軟焼結土を導入し、土壌微生物再生型の生産を行ってきた。

土着性の在来微生物を再生して土壌を再生するこの新技術は、2022年に同社から製品として発売されたばかりで、レンコンを生産する田んぼの土壌再生に用いられたのは初の取り組みとなった。

特許の概要

【特許番号】特許第5959712号(P5959712)
【登録日】平成28年7月1日(2016.7.1)
【発明の名称】作物育成用土壌及び当該土壌を使用する焼結粒子
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社広瀬
【発明者】 【氏名】広瀬 満
【要約】 【課題】土を原材料とする焼結粒子を使用することによって土壌を改質し、作物の増産を実現すること。
【解決手段】地上から5cm以上深い領域にて、アルミナ(Al2O3)を18.0重量%含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子1、就中黒ボク土を原材料とする多孔質焼結粒子1を4.0重量%以上含有することによって多孔質焼結粒子1中に生息している好気性及び嫌気性のバクテリアを介して、前記課題達成に寄与することができる作物育成用土壌2及び当該作物育成土壌2に使用する焼結粒子1。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://camp-fire.jp/projects/view/628896
https://www.atpress.ne.jp/news/327722


Latest Posts 新着記事

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る