同志社高(京都市左京区)の女子生徒が中学時代に考案した、脱着しやすいファスナー式の剣道用はかまを京都の武道用品製造販売会社が商品化し、7月から取り扱いが開始されたとYAHOOニュースが22年8月11日、他各メディアが伝えている。
この発明は、2018 年同志社中学校の社会科で⾏った産学連携授業で、当時同志社中学2 年の今井涼⾹(いまい すずか)さんが考案し、こどもの発明・特許取得・商品化を応援する会社、株式会社やくにたつもの、つくろう(本社:愛知県安城市 代表取締役専務:神谷豊明)が特許取得と製品化を⽀援した。
剣道部に所属していた当時中学生の今井さんは、袴を着⽤する競技において⾃分だけでなく⼥性の多くがトイレでの不便を感じていることに着⽬。袴の紐を解かず簡単に素早く脱着できるファスナー式の袴を考案した。
そのアイデアを株式会社東山堂にて製造販売することで商品化に向け順調に進んでいた。しかし、コロナ禍により生産が難航。その間に今井さんは、多くの剣道部部員へ試作品着⽤の感想を求め、感想を分析して改良案を⾃ら出し、東山堂と共に改良を重ねていた。当初の試作品よりも横ファスナーを長くして広く開くようにすることで、より着脱しやすく改良。その後微調整を重ね「脱着式袴SUZUKA」として販売開始となった。
【発明の名称】袴
【特許番号】 特許第6734459号 (P6734459)
【発明者】 【氏名】今井 涼香
【要約】 【課題】 着用後、洋式トイレでも用を足し得る程度まで簡単に脱ぐ等でき、その後、簡単に元の着用状態を回復できる袴を提供する。
【解決手段】 略台形状を成し幅方向中央が下部で分離された前布1及び後布3を、両布1,3の斜辺下部域122,322で接合して筒状と成し、分離された幅方向中央の下部を繋ぐように中央下部域152,352に設けた股布2を介して接合してキュロットスカート状と成した袴。前布1及び後布3の各々は、一方の非接合の斜辺上部域124a,324aから他方の非接合の斜辺上部域124b,324bに至るように設けられて当該前布1及び後布3の各上端部17,37とその下方の各下布部18,38とを分離可能とするファスナー41,43を有し、前布1及び後布3の各々の裏面には、一端57を上端部17,37に接合され且つ他端58を下布部18,38に接合された紐51,53を有する袴。
袴は、長い紐を体に巻きつけ結ぶことによって着付る。従来の袴は、紐を解かないと脱着できず、トイレ時には後ろ紐を解く必要があり、解いた紐は長くて始末に困る上、再度着付けるのに時間が掛かり、多くの⼥性が不便さを感じていた。
そこで、背⾯の腰板の下を横断するファスナーを取り付けることで、ファスナーを開けると腰板と後襲の上下に分かれるようにした。そして、後襲がずり落ちて濡れないよう紐で固定。それによって、紐を解かず簡単にトイレを済ますことが可能となった。ファスナーは腰板の奥に隠れているため、見た目は従来の袴と変わらず着付け方法や着用感も従来の袴と変わることなく、競技での支障もない。
【オリジナル記事・引用元・参照】
https://tozando.net/shopdetail/000000005708/
https://maidonanews.jp/article/14702224
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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