
株式会社パテント・リザルト(本社:東京都文京区 代表:白山隆)は22年7月28日、「機械業界」の特許を対象に、2021年の特許審査過程において、他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「機械業界 他社牽制力ランキング2021」を公表している。
この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる。その結果、2021年に最も引用された企業は、1位 三菱重工業、2位 ダイキン工業、3位 豊田自動織機となっている。
1位 三菱重工業
最も引用された特許は「電動発電機のステータ巻線の循環電流を抑制することなどが可能な電力貯蔵フライホイール装置」に関する技術で、デンソーなどの計12件の審査過程で引用されている。また、「サービスを行う対象となる人を的確に認識し、状況に応じて来場者へサービスを行うロボットシステム」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、富士フイルムビジネスイノベーションなどの計7件の拒絶理由として引用されている。2021年に、三菱重工業の特許による影響を受けた件数が最も多い企業は三菱パワー(66件)で、次いでIHI(45件)となっている。
2位 ダイキン工業の最も引用された特許は「強電部品のノイズが弱電部品に与える影響を抑制し、電装品ユニットを小型化した、冷凍装置の電装品ユニット」に関する技術で、富士通ゼネラルの計8件の審査過程で引用されてる。このほかには「転化率と選択率の高い1-クロロ-2,3,3-トリフルオロプロペン」に関する技術が引用された件数の多い特許として挙げられ、AGCの計5件の拒絶理由として引用されている。2021年に、ダイキン工業の特許による影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機(186件)で、次いでパナソニック(81件)となっている。
3位 豊田自動織機の最も引用された特許は「位置情報を取得できず停止しても、オペレータ無しで、搬送車を正常な自律走行へ復帰できる無人搬送システム」に関する技術で、トヨタ自動車などの計3件の審査過程で拒絶理由として引用されている。2021年に、豊田自動織機の特許による影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(65件)で、次いでデンソー(30件)、本田技研工業(28件)となっている。
4位 IHIは「マニピュレータと人との干渉、接触を確実に防止しつつ、装置のダウンタイムを減少させ、稼働効率が低下しないようにする、マニピュレータを備えたロボット装置」、5位 日本精工は「バスバー構造体を小型にできる電動機、電動パワーステアリング装置および車両」が、最も引用された特許として挙げられる。
ランキングの集計対象
日本特許庁に特許出願され、2021年12月までに公開されたすべての特許のうち、2021年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出。
本ランキングでは、権利移転を反映した集計。2022年4月15日の時点で権利を保有している企業の名義でランキングしているため、出願時と企業名が異なる可能性がある。業種は総務省の日本標準産業分類を参考に分類している。
【オリジナル記事・引用元・参照】
https://www.dreamnews.jp/press/0000258589/
https://www.patentresult.co.jp/news/2022/08/fcitele.html
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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