SIMカードは、私たちのモバイルで接続された生活の中心であり心臓部です。この小さなモジュールにより、ユーザーは通話の受信、メッセージの送信、およびあらゆる種類のインターネットサービスへの接続が可能になっているのだ。
そして最近耳にするようになって来たその進化版ともいえるeSIMとは、スマートフォン本体にあらかじめ内蔵されたSIMのこと。物理的なSIM(カード型)を抜き差しする必要がないため通信キャリアの乗り換えも簡単なほか、「本体の開口部分が減る」ことで端末の防水性能も高めやすく、最近のiPhone(12以降)でも定着している仕組みだ。
基本的にeSIMも物理SIMと同じく、「一度に1つの通信回線だけに繋ぐ」ことが大原則だ。しかし、Googleはこの制限を突破できる可能性のある技術「MEP(複数有効プロファイル)」なる特許を取得しており、しかもAndroid 13に組み込もうとしているとPHILEWEBが22年4月に、またほかの各メディアも伝えている。
このMEPは、1つのeSIMで複数の有効なSIMプロファイルを可能にするために「複数有効プロファイル」を使っている。つまり、1つのeSIMで2つの異なるキャリアへ同時に接続できるという仕組みだ。
単一の物理インタフェースを複数の論理インタフェースに多重化したeSIMチップの概略図。ソース: グーグル
このGoogleのMEP方式が興味深いのは、すべてがソフトウェアレベルで実現される、つまり追加ハードウェアを必要とせず、eSIMが1つだけの現行モデルでも使えるかもしれないということが注目されている。さらにAndroid 13 Developer Preview 2(開発者向けプレビュー版)には、複数のMEP APIが含まれているとも言われている。
それに加えて注目なのは、MEPがAndroid 13に限らず実装できるかもしれないということ。Googleは特許出願でiOSやmacOS、Windowsにも言及している。そのことはGoogleがアップルやマイクロソフトにライセンス供与し、「1つのeSIMで2つのキャリア回線」のスマートフォンやPCが広がるかもしれない可能性があるという見方につながるのだ。
【オリジナル記事・引用元・参照】
https://www.phileweb.com/news/mobile_pc/202204/04/2695.html
https://www.androidpolice.com/this-android-13-feature-might-be-the-beginning-of-the-end-for-sim-cards/
https://blog.esper.io/android-dessert-bites-19-esim-mep-android-13-9683475/
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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