人の話し方や表情を撮影した動画を評価して可視化する、 エフィシエントが特許取得・・・「話し方」の改善を支援


株式会社エフィシエント(本社:横浜市西区 代表取締役社長:脇坂健一郎)は、AIによる話し方解析スマホアプリ「Steach」を開発するなかで、動画を複数の第三者が評価した結果を可視化する特許を取得したと、21年12月17日次のように伝えている。

Steachは、話している様子をスマホやPCで撮影すると、AIによって撮影された動画を解析、評価することができるアプリケーションで、その客観的な評価で、「話し方」の効率的な改善を支援するもの。

特許取得にあたって、Steachは、ユーザがスマホで撮影した動画をwebで閲覧することができ、機械学習によって撮影された動画は解析されて定量化される。しかし、動画では話し方や表情が時系列で変化していき、そのため平均的な評価(統計的な評価)よりも、人に近い感覚での評価が必要になると考えて、AIの解析手法であるディープラーニングを使った解析ができるように開発を進めてきた。

このディープラーニングによる解析エンジンを完成させるためには、AIエンジンに学習をさせるための教師データを作成する必要があり、その教師データを作成する仕組みを構築していく中で特許の仕組みを構築したもので、その特徴は、

・ユーザの話し方や表情に対する評価に関する情報を複数の第三者が評価(タグ付け)した結果を可視化(ヒストグラム表示)することができる機能
・表示されたヒストグラムをクリックするとクリックした時刻で動画を再生する
・再生中の時点に対応するヒストグラムの柱を強調表示する
・高評価タグに対応するヒストグラムの柱と、低評価タグに対応するヒストグラムの柱とを異なる
示形態で積層表示する

となっている。

エフィシエントでは取得した特許は、人の話し方や表情を複数の第三者が評価して可視化することが可能となり、そのため学習用動画教材や企業向け研修動画などを視聴者が見て、わかりやすい、わかりにくいなどの評価を行うことが可能となったり、企業の採用活動で動画を提出させるケースで複数人が同じ動画の評価を行ったりと多様な利用が可能と考えているとしている。

今回取得した特許(特許番号:特許6978815)の文献表示の【要約】は
【課題】ユーザの話し方や表情の変化に伴う評価の時系列変化をユーザに把握させること。

【解決手段】情報処理システムは、記憶部と制御部とを有する。上記記憶部は、第1ユーザが話している様子を撮影した動画データと、当該動画データのいずれかの再生時点に付加された、上記第1ユーザの話し方または表情に対する肯定的な評価を示す高評価タグに関する情報を含むタグ情報とを記憶する。

上記制御部は、上記タグ情報を基に、横軸に上記動画データの再生時間帯を示し、縦軸に当該再生時間帯毎の上記高評価タグの数を示すヒストグラムを生成し、当該ヒストグラムを上記動画データの再生画面と共に出力する。上記高評価タグは、複数の第2ユーザのユーザ端末上で再生中の上記動画データのいずれかの再生時点で各第2ユーザにより所定の第1操作が入力されることで付加される。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000069602.html
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0200
https://steach.app/


Latest Posts 新着記事

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

特許で動くAI──Anthropicが仕掛けた“知財戦争の号砲”

AI開発ベンチャーのAnthropic(アンソロピック)が、200ページ以上(報道では234〜245ページ)にわたる特許出願(または登録)が明らかになった。その出願・登録文書には、少なくとも「8つ以上の発明(distinct inventions)」が含まれていると言われており、単一の用途やアルゴリズムにとどまらない広範な知財戦略が透けて見える。 本コラムでは、この特許出願の概要と意図、そしてAI...

SoC時代の知財戦争──ホンダと吉利が仕掛ける“車載半導体覇権競争”

自動車産業が「電動化」「自動運転」「ソフトウェア定義車(SDV)」へと急速にシフトするなか、車載半導体・システム・チップ(SoC:System­on­Chip)を巡る知財・開発競争が激化している。特に、ホンダが「車載半導体関連特許を8割増加」させているとの情報が注目されており、同時に中国自動車メーカーが特許活動を爆発的に拡大しているとされる。なかでもジーリー(Geely)が“18倍”という成長率を...

試験から設計へ──鳥大が築くコンクリート凍害評価の新パラダイム

はじめに:なぜ“凍害”がコンクリート耐久性の大きな壁なのか コンクリート構造物が寒冷地・凍結融解環境(凍害)にさらされると、ひび割れ・剥離・かさ上がり・耐荷力低下といった劣化が進行しやすい。例えば水が凍って膨張し、内部ひびを広げる作用や、塩分や融雪剤の影響などが知られている。一方、これらの劣化挙動を実験室で迅速に・かつ実サービスに近づけて評価する試験方法の開発は、長寿命化・メンテナンス軽減の観点か...

Perplexityが切り拓く“発明の民主化”──AI駆動の特許検索ツールが変える知財リサーチの常識

2025年10月、AI検索エンジンの革新者として注目を集めるPerplexity(パープレキシティ)が、全ユーザー向けにAI駆動の特許検索ツールを正式リリースした。 「検索の民主化」を掲げて登場した同社が、ついに特許情報という高度専門領域へ本格参入したことになる。 ChatGPTやGoogleなどが自然言語検索を軸に知識アクセスを競う中で、Perplexityは“事実ベースの知識検索”を強みに急成...

特許が“耳”を動かす──『葬送のフリーレン リカちゃん』が切り開く知財とキャラクター融合の新時代

2025年秋、バンダイとタカラトミーの共同プロジェクトとして、「リカちゃん」シリーズに新たな歴史が刻まれた。 その名も『葬送のフリーレン リカちゃん』。アニメ『葬送のフリーレン』の主人公であるフリーレンの特徴を、ドールとして高精度に再現した特別モデルだ。特徴的な長い耳は、なんと特許出願中の専用パーツ構造によって実現されたという。 「かわいいだけの人形」から、「設計思想と知財の結晶」へ──。今回は、...

“低身長を演出する靴”という逆転発想──特許技術で実現した次世代『トリックシューズ』の衝撃

ファッションと遊び心を兼ね備えた新発想のシューズ「トリックシューズ」が市場に登場した。通常、多くの「シークレットシューズ」や「厚底スニーカー」は身長を高く見せるために設計されるが、本モデルは逆に身長を「低く見せる」ための構造を意図しており、そのためにいくつもの特許技術が組み込まれているという。今回は、このトリックシューズの設計思想・技術構成・使いどころ・注意点などを掘り下げてみたい。 ■ コンセプ...

“特許力”が食を変える――味の素が首位に輝く、2025年 食品業界特許資産ランキングが示す未来戦略

2025年版の「食品業界 特許資産規模ランキング」で味の素が第1位となった。評価は、個々の特許の“注目度”をスコア化して企業ごとに合算する方式(パテントスコア)で、2024年度(2023年4月1日〜2025年3月末登録分)を対象としている。トップ10は、1位 味の素、2位 日本たばこ産業(JT)、3位 Philip Morris Products、4位 サントリーHD、5位 キリンHD、6位 CJ...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る