デジタルガジェットの最新情報をどこよりも早く、業界最前線から届けるブログ形式のニュースサイトEngadget 日本版が2021年5月12日、表題に関して以下のような内容を掲載している。
アップルはAR(代替現実)やMR(混合現実)ヘッドセットを開発中だと噂されていたが、同社がiPhoneやiPadだけで立体映像を見られる特許を取得したことが明らかとなった。
米特許商標庁(USPTO)が4月末に承認した「電子機器ディスプレイの分割画面駆動」なる特許は、平面スクリーンに3D画像を表示する機能を説明したもので、つまり噂のアップルメガネやMRヘッドセットを装着しなくともARやVR映像を楽しめるというわけだ。
一般的なVRないしMRヘッドセットは、それぞれ左右の目の前に専用画面を1枚ずつおき、別々の映像を送って同期させる方式を採っている。しかしiPhoneやiPadはディスプレイが1つしかないため、本特許は見え方が異なる2つのビューを用意する「分割画面モード」を実装することで同じような効果を出すアプローチを取っている。
平面スクリーンに立体視の機能を持たせることは、過去にも前例があった。特許文書では、偏光や色つきゴーグルなどを視聴者に掛けてもらい、同時に表示されている2つの映像を視覚的に分離して左右の目に別々の映像を見せることで3次元的な奥行きを与えられるという、懐かしの3Dメガネ方式にも言及されている。
アップルの説明する新技術も、基本的には同じく「画面を分割して左右の目に見せることで3D効果を狙う」というもので、そのためには左目には右目用の映像が、右目には左目用が見えないようにすることが必要だが、その方法は説明されていない。
ともあれ、特許文書では1つの画面に2つの異なる画像を表示する方法が詳しく説明されている。ディスプレイにはピクセル配列があり、通常は「ピクセル配列の上から下に向かって順次ピクセルの列を操作する」とものの、そうである必然性はないとのこと。そこで「分割画面モードでは、ピクセル列を交互に操作」するという手法が述べられている。
1枚の画面での裸眼立体視としては、たとえばニンテンドー3DSが「視差バリア」により実現している。それに対してアップルの「分割画面モード」は、2つの独立した画面を別々に描画するということで、かなり処理の負荷がかかり、高度なリフレッシュレートが必須になるとも思われる。
その点で、おそらくスマートフォン最高峰のSoC・A15(仮)を搭載し、Proモデルでは120Hz対応が噂されるiPhone 13(仮)世代であれば条件は満たしているはず。しかし3DSの裸眼立体視も高い人気を勝ちえたとは言い難く、果たしてユーザーの需要はあるのか疑問が残るが、任天堂さえ商業的に苦戦した裸眼立体視にアップルがどう取り組むのかも見てみたいところだ。
【オリジナル記事・参考】
https://japanese.engadget.com/apple-iphone-3d-patent-060035369.html
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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