特許庁が挑む新時代の啓発~漫画でAI・IoTの審査基準を解明

AI・IoTの技術ブームが各業界で進展し第四次産業革命とも言われる中、関連する特許申請も増加傾向にあります。

しかしながら、特許申請の審査基準は複雑であり、多くの専門家でも理解に苦しむ内容が含まれています。そこで、特許庁が試みたのは、漫画を用いてAI・IoTの審査基準を一般の方々に解説するという斬新なアプローチです。「漫画審査基準~AI・IoT編~」の公開です

この漫画は、特許の専門家だけでなく、一般の方々にも審査基準に関心を持ってもらうことを目的として制作されました。主人公はベンチャー企業の社長と従業員で、彼らを通じて、特許審査の基本的な考え方やAI・IoTの特有の判断基準が解説されています。

漫画審査基準~AI・IoT編~

昨今のAIブームの中、多くの人々がこの先端技術に関心を持っていますが、技術的な内容や特許に関する知識は一般の人々には難解です。そこで、漫画という形式が選ばれました。視覚的で分かりやすいメディアを通じて、複雑な内容も楽しみながら学べるとのことです。

メディアというと、今年4月には知的財産を題材としたドラマ「それってパクリじゃないですか?」が放映されました。

知的財産エンタメドラマと銘打った本作の中では、お茶の間に「知的財産」「弁理士」といったワードが飛び交い、徐々に認知されていくようになってきました。

その他のメディアでも、昨年に女性弁理士を主人公に特許侵害に挑む小説「特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来」が、このミステリーがすごい大賞に選出され大きな話題となりました。

このように、知的財産の重要性の高まりに合わせて各分野がエンタメとしても活発化しているのがわかります。

当Webサイトの+VISIONも知的財産の重要性の高まりを一早く察知して開設されたメディアのひとつでもあります。

難解な知的財産への課題

知的財産をエンタメに絡めるというのは斬新で画期的であることに確信を持っていますが、やはりそこには知的財産という難解さが課題となります。

実際のところ上記の特許庁の「漫画審査基準~AI・IoT編」も閲覧してみると確かに漫画で解説はされていながらも、文字数の多さやページいっぱいに敷き詰められた構造グラフ等に少したじろいでしまうのが正直なところです。

「弁理士」と聞いても「弁護士」の言い間違いじゃないの?何が違うの?といった認識の人がまだまだ少なくないのも事実でしょう。

しかし、だからこそ今この分野に注目している我々、そして読者の方々はチャンスとも言えます。このアドバンテージをどう活かすのかを考えて当サイトでも特許専門マガジン、四コマや動画を活用して知的財産の解説を行っていますのでぜひサイト内を閲覧してみてください。


ライター

+VISION編集部

普段からメディアを運営する上で、特許活用やマーケティング、商品開発に関する情報に触れる機会が多い編集スタッフが順に気になったテーマで執筆しています。

好きなテーマは、#特許 #IT #AIなど新しいもが多めです。