冷凍食品業界に革新!デイブレイクと横浜桂林が共同開発した「冷凍あんかけ焼きそば」が特許取得


デイブレイク株式会社(東京都品川区)と高級中華惣菜を手掛ける株式会社横浜桂林(東京都千代田区)は、共同開発した「冷凍あんかけ焼きそば」が特許を取得したことを発表しました。この革新的な冷凍食品は、家庭で本格中華の味を手軽に楽しめるだけでなく、見た目のインパクトと高い品質を兼ね備えています。

特許取得の背景には、消費者のニーズに応えるための研究開発と、両社の技術と経験の融合があります。今回の発明は、特殊冷凍技術を駆使して「出来たての美味しさ」を家庭で再現することを可能にした点で業界に新たな基準を打ち立てています。

開発背景と革新のポイント

横浜桂林は、「家庭で本格中華を楽しむ」という目標を掲げ、惣菜販売を通じて高品質な中華料理を提供してきました。しかし、「出来たての美味しさを再現する」という課題に直面。そこで、冷凍技術に強みを持つデイブレイクとの共同開発がスタートしました。

約3年の開発期間を経て完成した「冷凍あんかけ焼きそば」は、麺と具材を別々に急速冷凍し、冷凍後に立体的な配置で真空包装するという独自の製法を採用。この技術により、解凍時のムラを防ぎ、麺とあんかけソースがしっかり絡み合う新しい食感と味わいを実現しました。また、麺を円形平板状に成形することで、見た目の美しさと調理の効率を両立しています。

特許技術と商品概要

本商品は、以下の特許を取得しています。

  • 特許番号:特許第7591609号
  • 登録日:2024年11月20日
  • 発明の名称:冷凍あんかけ焼きそば

商品概要は以下の通りです。

  • 調理方法:レンジ加熱
  • 内容量:1人前
  • 価格:1,200円(税抜)
  • 販売店:「北野エース」各店

この技術は、単なる冷凍食品を超え、家庭でプロの味を再現できる画期的な商品として注目されています。

特殊冷凍技術「アートロックフリーザー」とは

デイブレイクが開発した特殊冷凍機「アートロックフリーザー」は、食品の細胞損傷を最小限に抑えることで、解凍後も高い品質を維持できる冷凍技術です。この技術は、冷凍時の氷結晶の形成を均一にすることで食材のうま味を逃がさないだけでなく、形状の維持や調理済み食品の冷凍にも対応しています。

さらに、「アートロックフリーザー」は、デイブレイクが9年にわたる研究と顧客の声を基に独自に開発したもので、食品業界から高い評価を受けています。2022年には「外食産業貢献賞」を受賞し、700社以上での導入実績を持つ信頼性の高い冷凍技術です。

今後の展望

今回の特許取得を受け、デイブレイクと横浜桂林は冷凍食品のさらなる革新を目指し、新商品の開発を推進していく方針です。特殊冷凍技術を活用し、消費者に新しい食体験を提供することで、冷凍食品市場の拡大に貢献することを目指しています。

「冷凍あんかけ焼きそば」は、家庭で本格的な中華料理を楽しみたいというニーズに応えるだけでなく、その革新性と品質の高さで、冷凍食品業界全体に新たな可能性を切り開く商品です。

会社概要と問い合わせ先

デイブレイク株式会社
所在地:東京都品川区
設立:2013年
サイト:https://www.daybreak.co.jp

株式会社横浜桂林
所在地:東京都千代田区
サイト:https://www.keirin.co.jp


Latest Posts 新着記事

ロボットの動きをAIが特許化する時代に──MyTokkyo.Aiの最新発明抽出事例

家庭内ロボット市場が急速に進化している。掃除ロボットや見守りロボットだけでなく、洗濯物の片付けや調理補助など、従来は人が行ってきた細やかな日常作業を担う“家庭アシスタントロボット”が次のトレンドとして期待されている。しかし、家庭内という複雑な環境で、人に近いレベルの判断と動作を瞬時に行うためには、膨大なセンサー情報を統合し、高度なモーションプランニング(動作計画)を行う技術が不可欠だ。 このモーシ...

「施工会社」から「技術企業」へ──特許資産ランキング2025、鹿島建設が首位に立つ理由

建設業界は今、大きな転換点に立っている。少子高齢化による深刻な人手不足、カーボンニュートラルへの対応、インフラの老朽化、建設コストの上昇など、従来型のゼネコン経営では持続可能でなくなる課題が次々と顕在化している。こうした中、各社が未来の競争力として注力しているのが「特許」だ。特殊技術の囲い込み、施工ノウハウの形式知化、AI・ロボティクス・材料開発などの分野で、知財の強化が急速に進んでいる。 202...

自動車軽量化の裏側で進む加工技術革新──JFEスチールの割れ防止発明が鍵に

自動車の軽量化ニーズが高まり、高強度鋼板(AHSS:Advanced High Strength Steel)が普及するにつれて、プレス成形時の“割れ”は避けて通れない技術課題となっている。特にAピラー下部、サイドメンバー、バッテリーフレームなど、複雑な形状でありながら衝突時に高いエネルギー吸収が求められる部位では、L字形状のプレス部品が多用される。しかし、こうしたL字プレス品は、曲げコーナー部に...

Ouraの提訴が示すスマートリングの“囲い込み競争”──次世代ヘルスデータ戦争へ

ウェアラブルデバイス市場が新たな転換点を迎えている。フィンランド発のスマートリングメーカー Oura(オーラ) が、Samsung(サムスン電子)を含む複数の大手企業を特許侵害で提訴する意向を示したという報道が流れ、業界の緊張感が一気に高まっている。対象は、急速に注目を集める「スマートリング」分野。指輪型デバイスによる健康管理市場はまだ黎明期であり、プレーヤーが少ないからこそ、特許をめぐる争いの影...

アップルはなぜ負けた? 医療特許の壁に直面したApple Watch

米国の特許訴訟市場が久々に世界の注目を集めている。発端は、Apple Watchシリーズに搭載されてきた「血中酸素濃度測定(SpO₂)機能」をめぐる特許訴訟で、米国ITC(International Trade Commission)がアップルに対し“侵害あり”の判断を下したことだ。米国では特許侵害が認められると、対象製品の輸入禁止措置という強力な制裁が発動される可能性がある。今回の判断は、App...

デフリンピック開催に寄せて:「聞こえ」を支えるテクノロジー、人工内耳の「中核特許」

2025年11月、日本では初めてのデフリンピックが開催されています。これは、手話をはじめとする、ろう者の文化(デフ・カルチャー)が持つ独自の力強さに光が当たる、歴史的なイベントです。 https://deaflympics2025-games.jp/   デフリンピックの開催は、スポーツイベントであると同時に「聞こえ」の多様性について考える絶好の機会でもあります。聴覚障害を持つ人々にとっ...

10月に出願公開されたAppleの新技術〜Vision Proの「ペルソナ」を支える虹彩検出技術〜

はじめに 今回は、Apple Inc.によって出願され、2025年10月2日に公開された特許公開公報 US 2025/0308145 A1に記載されている、「リアルタイム虹彩検出と拡張」(REAL TIME IRIS DETECTION AND AUGMENTATION)の技術内容、そしてこの技術が搭載されている「Apple Vision Pro」のペルソナ(Persona)機能について詳説してい...

工場を持たずにOEMができる──化粧品DXの答え『OEMDX』誕生

2025年10月31日、化粧品OEM/ODM事業を展開する株式会社プルソワン(大阪府大阪市)は、新サービス「OEMDX(オーイーエムディーエックス)」を正式にリリースした。今回発表されたこのサービスは、化粧品OEM事業を“受託型”から“構築型”へと転換させるためのプラットフォームであり、現在「特許出願中(出願番号:特願2025-095796)」であることも明記されている。 これまでの化粧品OEM業...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る