新潟発のフードテック!特許技術「米マヨネーズ」


食品研究センターは令和5年度から「にいがたフードテック研究会」を立ち上げ、米を主原料とした機能素材や植物由来の畜産物代替素材、アップサイクル技術による機能素材の開発に取り組んでいます。同研究会は産学官連携の拠点を目指して活動を進めています。

「米マヨネーズ」の概要

今回紹介するのは、フードテック研究の成果の一つである「米由来のアレルゲンフリー・プラントベース食品『米マヨネーズ』の製造技術」です。

この研究では、乳化作用(水と油を均一に混ぜる)がある卵の代わりに米発酵食品を使用することで、代替マヨネーズを製造可能であることが実証されました。「米マヨネーズ」は米原料のみで作られるため、食品アレルギーリスクが低い点が特徴です。

さらに、この技術は県外でも注目を集めており、第75回日本生物工学会大会では「Topics of 2023」に選定されています。

特許と製品化への取り組み

「米マヨネーズ」の製造技術は新潟県と共同開発した食品メーカーが特許権を共有しており、現在、そのメーカーが製造機械を導入して試作品の製造を進めています。食品研究センターは、共同開発メーカーへの技術支援や製品化に向けた技術普及・広報活動を継続中です。

今後の展望

このような新技術は、新潟県のフードテック産業の発展のみならず、食品アレルギーへの配慮や持続可能な食材利用の普及にも貢献すると期待されています。


Latest Posts 新着記事

パナソニック オートモーティブシステムズ、マグナとの特許権侵害訴訟で和解

パナソニック オートモーティブシステムズ、マグナとの特許権侵害訴訟で和解 パナソニック オートモーティブシステムズは2月3日、Magna Electronics Inc.およびMagna International Inc.(以下、マグナ)との間で特許クロスライセンス契約を締結し、長期化していた特許権侵害訴訟を和解することに合意したと発表しました。これにより、係属中のすべての訴訟が取り下げられるこ...

「Web3×AI」真正性担保グローバルエコシステムが台湾で特許公開

株式会社サイカルトラストは、“Web3×AI”真正性担保グローバルエコシステム「鑑定証明システム」に関する特許が台湾で正式に公開されたと発表しました。この特許は、複雑化するグローバルサプライチェーンにおけるデータの透明性と真正性を保証するための技術を提供し、模造品の排除やデータ改ざんのリスクを防ぐ仕組みを構築しています。 同技術は既に157カ国が加盟するPCT(Patent Cooperation...

中国の特許出願件数が13.5%増加、世界初の400万件超え

中国の特許出願件数が13.5%増加、世界初の400万件超え 中国国家知識産権局(CNIPA)によると、2024年の中国における発明特許の出願件数は前年比13.5%増の104万5千件に達し、商標登録件数も前年比9.1%増の478万1千件となりました。さらに、1万人当たりの高価値特許保有件数は14件に達し、国内の有効特許保有件数は475万6千件と世界初の400万件を突破しました。 国家知識産権局の胡文...

タウンズ、標的物質の検出方法および試薬に関する特許取得

タウンズ、標的物質の検出方法および試薬に関する特許取得 タウンズは28日、検体中の抗原などの標的物質の検出方法および試薬に関する特許を取得したことを発表しました。この特許は、従来の検出技術を超える高感度と低コストを実現するイムノアッセイ技術に基づいています。 新たな特許技術を活用することで、タウンズは高度な検査技術をクリニックや診療所などの臨床現場即時検査(POCT)に適用することを目指しています...

推し活用の発光うちわ『うちわ型推しライト』が特許取得

総合雑貨メーカーの株式会社ピーナッツ・クラブ(本社:大阪府東大阪市、代表取締役社長:前田泰裕)は、推し活のために開発した発光うちわ『うちわ型推しライト』が特許を取得したと発表しました。本製品は、面全体が均一に発光し、遠くからでも文字がくっきりと見える革新的なデザインが特徴です。 「推しメッセージを伝えたい」というファンの願いを形にするべく、同社が2年かけて開発したこの製品は、ユーザー自身がメッセー...

生成AI関連特許出願数、中国が世界1位に到達

中国インターネット協会の尚氷理事長は、中国のインターネット産業が2024年で30周年を迎えたことを記念し、その発展と成果について説明しました。中国はこの30年間、自国の実情に基づき、技術トレンドに順応した独自のインターネット発展を遂げてきました。 特に注目すべきは、生成AI関連の特許出願件数が3万8000件を超え、世界1位に達したことです。この成果は、中国がインターネットと人工知能(AI)技術の分...

背景を自由に選べる「クロマキー自撮り」が特許出願~セルフ写真館「セルホ」の新提案

大阪府豊中市に拠点を置く合同会社中西ビル(代表:中西毅)は、背景を自由に選べるクロマキー合成技術を用いた「クロマキー自撮り」システムの特許を特許庁に出願しました。この技術は、中西ビルが運営するセルフ写真館「セルホ」で既にサービスとして提供されており、利用者から注目を集めています。 クロマキー自撮り技術の特徴は、離れた位置から自分自身が映る映像とコンピューター上で作成された背景映像をリアルタイムで合...

AI業界の台風の目「DeepSeek」とは?

近年、AIの進化は飛躍的なスピードで進行しており、その中でも大規模言語モデル(LLM)の重要性が増しています。DeepSeekは、そのAI技術の中核を担う存在の一つで、中国のスタートアップ企業であるDeepSeek社が開発したAIプラットフォームです。 このモデルは、特に推論能力に特化しており、既存のモデルを凌駕する性能を実現しています。従来のDeepSeek-V3をベースにした最新モデル「Dee...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る