新機能「ペン入れAI」登場!ラフ画を自動で美しい線に変換


AIイラストメーカー「mimic」などを開発するラディウス・ファイブ(東京都新宿区)は、2024年6月24日にイラスト制作支援AIサービス「copainter」に新機能「ペン入れAI」を実装しました。この新機能は、イラストのラフ(下描き前のスケッチ)に描かれた線の雰囲気を残しつつ、AIが自動できれいな線に整えるサービスです。

ペン入れAIの機能と使い方

「ペン入れAI」を使用するには、まず画像をアップロードします。アップロード後、数十秒から数分で結果が表示されます。アップロード時には、「忠実度」「線の太さ」「入り抜きの強さ」の3つのパラメータを調整することが可能です。これにより、ユーザーは自分の好みに合わせて線の質感を細かくカスタマイズできます。サービスの利用には、copainterへの会員登録が必要です。

主なパラメータの詳細:

  • 忠実度: ラフ画の雰囲気をどれだけ忠実に再現するかを設定します。
  • 線の太さ: 仕上がりの線の太さを調整します。細い線から太い線まで、自由に設定が可能です。
  • 入り抜きの強さ: 線の始まりと終わりの強さを調整します。滑らかで自然な線を目指すか、シャープで明確な線を目指すかを選べます。

copainterのサービス概要

copainterは、イラスト制作で使えるAIツールを提供するサービスです。これまでに画像の線画と下塗りのイラスト画像から、AIが自動で着彩する「AI着彩」機能を実装しており、今回の「ペン入れAI」はその最新機能として加わりました。copainterは無料でも利用可能ですが、利用回数には制限があります。より多く利用するためには有料プランへの登録が必要で、月額680円と月額1980円のプランが一般ユーザーおよび小規模事業者向けに提供されています。

無料利用券配布キャンペーン

「ペン入れAI」の実装を記念して、copainterの10回分の利用券が無料で配布されています。このキャンペーンは、より多くのユーザーに新機能を試してもらうことを目的としています。無料利用券は登録ユーザー全員に配布されており、新規登録者も対象となります。この機会に是非、「ペン入れAI」を試してみてください。

ユーザーの声と今後の展望

copainterの既存ユーザーからは、「ペン入れAI」の登場に対する期待の声が多く寄せられています。特に、ラフ画から完成度の高いイラストを迅速に作成できる点が評価されています。また、イラスト制作にかかる時間と労力が大幅に削減されるため、プロのイラストレーターからも注目されています。

ラディウス・ファイブは、今後もユーザーのフィードバックを元に「copainter」の機能を拡充していく予定です。新機能の追加や既存機能の改善を通じて、イラスト制作の効率化と品質向上を図ります。さらに、AI技術を駆使した新たなツールの開発にも取り組んでおり、クリエイティブ業界全体の発展に貢献していくことを目指しています。


Latest Posts 新着記事

AI×半導体の知財戦略を加速 アリババが築く世界規模の特許ポートフォリオ

かつてアリババといえば、EC・物流・決済システムを中心とした巨大インターネット企業というイメージが強かった。しかし近年のアリババは、AI・クラウド・半導体・ロボティクスまで領域を拡大し、技術企業としての輪郭を大きく変えつつある。その象徴が、世界最高峰AI学会での論文数と、半導体を含むハードウェア領域の特許出願である。アリババ・ダモアカデミー(Alibaba DAMO Academy)が毎年100本...

翻訳プロセス自体を発明に──Play「XMAT®」の特許が意味する産業インパクト

近年、生成AIの普及によって翻訳の世界は劇的な変化を迎えている。とりわけ、専門文書や産業領域では、単なる機械翻訳ではなく「人間の判断」と「AIの高速処理」を組み合わせた“ハイブリッド翻訳”が注目を集めている。そうした潮流の中で、Play株式会社が開発したAI翻訳ソリューション 「XMAT®(トランスマット)」 が、日本国内で翻訳支援技術として特許を取得した。この特許は、AIを活用して翻訳作業を効率...

特許技術が支える次世代EdTech──未来教育が開発した「AIVICE」の真価

学習の個別最適化は、教育界で長年議論され続けてきたテーマである。生徒一人ひとりに違う教材を提示し、理解度に合わせて学習ルートを変化させ、弱点に寄り添いながら伸ばしていく理想の学習プロセス。しかし、従来の教育現場では、教師の業務負担や教材制作の限界から、それを十分に実現することは難しかった。 この課題に真正面から挑んだのが 未来教育株式会社 だ。同社は独自の AI学習最適化技術 で特許を取得し、その...

抗体医薬×特許の価値を示した免疫生物研究所の株価急伸

東京証券取引所グロース市場に上場する 免疫生物研究所(Immuno-Biological Laboratories:IBL) の株価が連日でストップ高となり、市場の大きな注目を集めている。背景にあるのは、同社が保有する 抗HIV抗体に関する特許 をはじめとしたバイオ医薬分野の独自技術が、国内外で新たな価値を持ち始めているためだ。 バイオ・創薬企業にとって、研究成果そのものだけでなく 知財ポートフォ...

農業自動化のラストピース──トクイテンの青果物収穫技術が特許認定

農業分野では近年、深刻な人手不足と高齢化により「収穫作業の自動化」が急務となっている。特に、いちご・トマト・ブルーベリー・柑橘など、表皮が繊細な青果物は人の手で丁寧に扱う必要があり、ロボットによる自動収穫は難易度が極めて高かった。そうした課題に挑む中で、株式会社トクイテンが開発した “青果物を傷付けにくい収穫装置” が特許を取得し、農業DX領域で大きな注目を集めている。 今回の特許は単なる「収穫機...

<社説>地域ブランドの危機と希望――GI制度を攻めの武器に

国が地理的表示(GI:Geographical Indication)保護制度をスタートしてから10年が経つ。ワインやチーズなど農産物を地域の名前とともに保護する仕組みは、欧米では産地価値を国境を越えて守る知財戦略としてすでに大きな成果を上げてきた。一方、日本でのGI制度は、導入から10年が経った今ようやくその重要性が幅広く認識される段階に差し掛かったと言える。 農林水産省によれば、2024年時点...

保育データの構造化とAI分析を特許化 ルクミー「すくすくレポート」技術の本質

保育業界におけるDXが本格的に進む中、ユニファ株式会社が展開する「ルクミー」は、写真・動画販売や登降園管理、午睡チェックシステムなどを通じて保育の可視化と効率化を支えてきた。その同社が開発した 保育AI™「すくすくレポート」 が特許を取得したことは、保育現場のデジタル化における大きな節目となった。 「すくすくレポート」は、子どもの日々の成長・発達をAIが分析し、保育士の観察記録を補助...

JIG-SAW、動物行動AIの“核技術”を米国で特許化 世界標準を狙う布石に

IoTプラットフォーム事業を展開する JIG-SAW株式会社 が、米国特許商標庁(USPTO)より「AI算出によるベクトルデータをベースとしたアルゴリズム・システム」に関する特許査定を受領した。対象となるのは 動物行動解析分野—つまり動物の動き・姿勢・行動をAIで読み取り、ベクトルデータとして構造化し、行動傾向や異常を自動判定するための技術だ。 近年、ペットヘルスケア、畜産、動物実験、野生動物の行...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

海外発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る