東京エレクトロンが半導体製造装置の特許けん制力ランキングでトップに

パテント・リザルトは2024年6月21日、半導体製造装置業界の特許を対象とした「半導体製造装置業界　他社牽制力ランキング2023」を発表しました。ランキングの上位3社は、東京エレクトロン、SCREENホールディングス、JFEスチールです。

ランキングの概要

このランキングは、2023年の特許審査過程において、他社特許への拒絶理由として引用された特許件数をまとめたものです。日本特許庁に特許出願されて、2023年12月までに公開された全特許のうち、2023年1月から12月末までに拒絶理由として引用された特許を抽出して集計しました。ランキングの意味として、技術開発において、競合他社が権利化する上で阻害要因となる先行技術を多数保有する先進的な企業が分かるとされています。

ランキング上位企業の詳細

1位は東京エレクトロンで、最も引用された特許は「基板上に低分子化合物のレジスト膜を適切に成膜する」という技術に関するもので、米国のLAM RESEARCHの審査過程で計5件引用されました。また、「排液を導出するドレイン管路のメンテナンス頻度の低減に有効な基板処理装置」に関する特許も多く引用されています。2023年に東京エレクトロンの特許で影響を受けた件数を企業別に見ると、最多は米国のAPPLIED MATERIALSの114件で、次いでSCREENホールディングスの64件でした。

2位はSCREENホールディングスで、最も引用された特許は「シートフィルムの自動ハンドリング（保持・搬送）」に関する技術で、ディスコなど計8件の審査過程で引用されました。他にも、「分類性能を向上した画像分類装置」に関する技術が多く引用されています。2023年にSCREENホールディングスの特許で影響を受けた件数を企業別に見ると、最多は東京エレクトロンの62件で、次いで韓国のSEMESの40件でした。

3位はAPPLIED MATERIALSで、最も引用された特許は「プラズマエッチング作業工程用の基板支持体」に関する技術で、TOTOの「静電チャック」関連特許など計4件の審査過程で引用されました。2023年にAPPLIED MATERIALSの特許で影響を受けた件数を企業別に見ると、東京エレクトロンが49件で、次いでLAM RESEARCHの28件でした。

4位のディスコは「ウエーハの加工方法」が、5位のアルバックは「光輝性膜および光輝性膜の製造方法」がそれぞれ最も引用された特許となりました。

このランキングは、特許戦略において競合他社へのけん制力を示す指標として重要であり、特許出願の動向を理解する上で有益な情報を提供します。

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* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。