任天堂、「白猫プロジェクト」の特許権侵害をめぐりコロプラ訴訟の請求額を49憶→96億円に

任天堂コロプラ特許

スマートフォンアプリ「白猫プロジェクト」が特許権を侵害しているとしてコロプラが任天堂から、アプリの配信差し止めと損害賠償を請求されている訴訟について、同社は2021年4月21日、請求額が49億5000万円から96億9900万円に引き上げられたと発表した。

任天堂は2018年に、本件についてコロプラを東京地方裁判所に提訴。当初の請求額は44億円だったが、21年2月に「時間経過」を理由として49億5000万円に引き上げていた。

この訴訟は任天堂広報室によると、2017年12月に「タッチパネル上でジョイスティック操作を行う際に使用される特許技術」など5件が侵害されたとし、任天堂が訴えを提起したことにはじまり、現在も審理は継続している。

また訴訟については、実は、訴訟中の攻防よりも、本件訴訟の提起前である2016年6月に、任天堂社が保有するプログラム特許の訂正を申請していることに注目する必要がありそうだ。

この特許訂正の申請は、「任天堂が保有する特許権の範囲をより明確にする」ことに目的があり、わかりやすくいえば、ぷにコン操作システムをターゲットにしやすくするために、特許権の範囲を事後に変更したということにある。この特許の訂正は、特許訴訟における攻防テクニックと大きく関係している。

特許権の侵害を主張する際に最も注意すべきは、「特許無効化の抗弁」とよばれる相手方からの反論です。

特許無効化の抗弁とは、簡単にいえば、原告が主張している特許権は、「すでに類似の技術がたくさんある(新規性の欠如)」、「誰でも簡単に考え出すことができるものである(進捗性の欠如)」などの事情があるから無効であるという反論のことをいいます。

さらに、特許権それ自体の範囲を狭められることで、新規性、進捗性が曖昧である部分を先に打ち消す(コロプロが特許の無効化を主張しづらくする)ことも可能となります。

実際にも、本件訴訟においてコロプラ側は、任天堂の特許が無効であると主張する様々な資料を提出しているが、いずれも裁判所に採用されるには至っていない。無効化抗弁に関する攻防に関しては、任天堂の圧勝といった様相であることから、仮に判決までもつれるのであれば、任天堂が勝つであろうと予測している人が圧倒的多数のようだ。