AiCAN、児童相談所DX支援~生成AI学習済み言語モデルで一時保護審査書類の作成補助機能で特許取得


児童相談所をはじめとする児童福祉現場へ伴走型業務支援サービスを提供する株式会社AiCAN(本社:神奈川県川崎市 代表:髙岡昂太)は、一時保護の司法審査において児童相談所に求められる請求書の作成補助に関する特許を取得したことを、24年2月8日プレスリリースで公表した。

子ども虐待の問題は、SDGsにおいても16.2「子どもに対する虐待、搾取、人身売買、あらゆる形の暴力や拷問をなくす」と設定されている、まだ答えのない課題だ。日本でも相談件数が年々増加し、2022年度には約22万件と毎年過去最多を更新しており、職員数の不足と高度な判断を伴う対応の難しさから、現場は逼迫している。

同社は現場の経験知と最新のテクノロジーを融合し、自治体の児童相談所や子育て支援課・母子保健課など、子ども虐待対応の最前線に立つ機関をサポートするサービスを開発・提供。主力サービスである「AiCANサービス」は、業務をデジタル化するSaaSアプリと、データ分析に基づく提案や研修を行う活用支援をセットで提供している。アプリ機能の1つであるAIによる意思決定支援は、児童の基本情報やアセスメント項目への該当・非該当を入力すると、過去の事例データと照合し、意思決定の参考となる情報を表示する。

特許取得の背景にあるのは、2022年の児童福祉法改正において、児童相談所が児童の一時保護をする際に裁判官が判断を審査する手続き(一時保護の司法審査)が設けられ、2025年6月から施行予定となっている。審査にあたっては、親権者等の同意がある場合等を除き、原則として一時保護開始から7日以内又は事前に、児童相談所が一時保護の必要性を記した請求書を提出する必要がある。審査の導入自体は親子の権利擁護のために必要な措置ですが、相談件数の増加によって業務が逼迫している児童相談所においては、更なる書類作成等の業務負担となることも懸念されている。

そこで開発された特許技術は生成AI等の学習済みの言語モデルを利用して要約文章を生成することで、児童相談業務における職員の負担を軽減する技術で、児童相談所のシステムに登録されている児童の登録情報とアセスメント情報、調査記録情報をもとに、事務文書等に記載が必要な要約文章を半自動的に作成することができる。

この技術は一時保護状の請求に必要な資料をはじめ、児童相談所や子ども家庭センターにおける各種法定文書に活用でき、これにより職員の事務負担を軽減し、調査や支援などのより本質的な業務に時間を割くことが可能になるとしている。

特許概要

【特許番号】特許第7368034号(P7368034)
【登録日】令和5年10月16日(2023.10.16)
【発明の名称】児童相談業務を支援する情報処理方法、プログラム、情報処理システム
【特許権者】 【氏名又は名称】株式会社AiCAN
【発明者】 【氏名】高岡 昂太

【要約】 【課題】本発明は、特に、学習済みの言語モデルを利用して文章を生成することで、現場担当者の負担を軽減することができる方法を実現することを目的とする。

【解決手段】 児童相談に関連する利用者の利用者端末にネットワークを介して接続するサーバによって提供される、児童相談業務を支援する情報処理方法であって、前記サーバの制御部は、前記利用者端末から、子どもを識別する子ども識別情報、及び、前記子どもの保護または支援の少なくともいずれかを判断するためのアセス情報、調査によって得られた調査記録情報を少なくとも入力情報として受付け、当該入力情報を前記サーバの記憶部に記憶し、前記記憶部から取得した前記子ども識別情報、及び、前記アセス情報、前記調査記録情報に少なくとも基づく要約文章の生成を指示する


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