『GTA5』などで知られるTake-Two、NPC車両の経路探索に関する特許を出願中

プラスビジョン特許

パブリッシャーTake-Two Interactive Software(以下、Take-Two)による、NPCの経路探索に関する特許出願がredditユーザーの注目を集めている。この特許出願、発明者の欄にて、Rockstar Games開発スタッフの名が書き連ねられていることから、Rockstar Gamesの次回作に向けた特許出願なのではないかとの推測を呼んでいる(米国特許商標庁)。

「ゲーム世界におけるバーチャルナビゲーションのシステムとメソッド」と題されたこの特許出願(2020年10月提出)は、NPC、特にNPC車両の動作や経路探索に着眼したもので、まず既存のゲームで使用されているNPCの経路探索システムでは、人間らしい動きを生み出す上で限界があると説明。

今回の出願書類では、NPC車両の反応が例として挙げられ、NPC車両は、周囲で起きている事柄すべてを判断材料として取り入れているわけではなく、ごく間近にある物体や、間近で起きている出来事に基づく反応しか示せない。交差点に差し掛かったときに交通量を考慮して進行ルートを決めたり、高速道路の出口までの距離を見越して車線変更したり、現在の天候を踏まえて速度の出し方を変えたりといった、細かな判断ができない仕組みになっているケースが多いと、特許説明欄にて言及されている。

また、従来のシステムにおけるNPCは一連の特徴群によってグループ化されており、どれも同じ動きをし、同じ反応を示す。さらに、各NPC車両がほかの車両とぶつからないよう道路状況の把握を、ローカル環境にてフレーム単位でおこなっていると指摘。
こうした複数の要因が絡み、従来的なゲームのシステムでは、現実的なNPCの挙動や交通状況を生み出すことが難しい。それらの課題をクリアしていくのが、今回の特許出願の狙いのようだ(特に、マルチプレイゲームにおけるNPCの挙動が視野に入れられている)。

簡単に言えば、NPCの状況判断能力を高めると同時に、経路探索にかかる負荷を低減する技術によって、NPC車両の動きやゲーム世界の交通状況をより現実的なものにするという内容。

今回の特許出願技術によって、同系統のノードや分岐を効果的に圧縮・生成し、プロセッサーやメモリの負荷を低減すると説明。計算資源とリソースの節約、そしてはるかに効率的な経路探索につながると伝えている。

新しい経路探索方法では、スタート地点と目的地を定めた上で、経路探索用のノードリストから、運転中にどれくらいの速度を出すべきか、どれくらい車線幅に余裕があるのか、次の曲がり道の角度はどれくらいなのかといった、各種情報を必要な分だけ取得しながら移動可能。

フレームごとに一から処理するのではなく、フレームごとに現在の状況を更新していき、望ましい速度や曲がり方へと調整できるようになる。さらに、移動を開始する前に認証工程を挟むことで、行き止まりや、その車両が通過できないルートに直面しないよう、事前にチェックすることも可能だという。

なお、『GTA5』に関する特許との誤読を回避するため、記事タイトルの「『GTA5』パブリッシャー」という記載は「『GTA5』などで知られるTake-Two」へと変更されている。

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

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