株式会社サンワイズ(大阪府大阪市 代表:千田泰史)は、人間の熱=体温データを「連続的に」取得する、モニタリングシステム『ハルシェ』により、概日リズム(=サーカディアンリズム/体内時計:注1)を可視化することに成功したと、23年10月23日プレスリリースで公表した。
概日リズムはおおよそ24時間周期で繰り返される生理的リズムであり、これまでその理論は取り沙汰させていたものの実際に目に見えるものとして存在していなかった。
同社開発の『ハルシェ』を使用することにより計測された、「表皮体温の連続的な時系列データを用いて、概日リズムを可視化した」データを筑波大学とより深く解析することにより、新たなアルゴリズムを導き出した。この、アルゴリズムは人類の様々な課題解決に活用でき、あらゆる分野への応用に期待できると考えられており、現在、筑波大学と共同で特許出願中だとしている。
・『ハルシェ』は10円玉サイズの簡便かつローコストな使い捨てウェアラブルツール。
・「貼る」という簡単な非侵襲的な方法でこれまで世界のどこにも存在していなかった、「体温変化データ」の取得を可能とした。
・連続した体温変化データから概日リズムを可視化することに成功。
注1:「概日リズム」(=サーカディアンリズム/体内時計)とは。
・概日リズムはおおよそ24時間周期で繰り返される生理的なリズムを指し、睡眠パターン、ホルモンの分泌、食欲に関連し、そのリズムが乱れると睡眠障害、気分障害、免疫機能の低下などの健康上の問題を引き起こす可能性があるとされている。近年、うつ病、生活習慣病やがんの発症など様々な疾患に関係するとも言われており、概日リズムの乱れが、社会全体に大きなインパクトを与えていることが分かってきている。
ハルシェ(Hal-Share)は、体に貼るだけで体温を連続して計測し、クラウド上で管理できる「シート型体温変位計」。貼っている期間中は常にエビデンス(記録)が取れるため、計測に人手や手間を要することなく、簡単・確実に体温をチェックすることができる。
体調の異変をあらわすサインとして、「発熱」はもっともわかりやすい指標だが、特に風邪や感染症に罹患した場合は、高い確率で発熱が見られる。そのためCOVID-19の感染が拡大する現在は、病院の受診時や大勢の人が集まる場において、体温を測定することが常識となっている。
しかし、問題なのは、体温は1日のうちでも常に変化しているということで、一般に深夜から早朝にかけてが一番低く、徐々に上昇し、夕方にもっとも上がるとされている。食事後や運動後、入浴後は上がる傾向にあり、そのほかにも女性の生理周期や感情の変化などさまざまな影響によって上下する。
それゆえ、正しく体温を測定し、体の異変を察知するには、「連続して体温を測る」ことが理想とされているが、一般の体温計ではその瞬間の体温しか把握できず、異変を見逃すことにもつながっている。また、極端な発熱だけが認知されるため、微熱や低体温状態が軽視されていることも問題だ。
こうした諸問題を解決するツールが、ハルシェで、人体に貼り付けることで連続計測が可能となり、計測されたデータはAIが判断し結果を専用アプリ経由でクラウドにて管理できる。貼り付ける期間は、1日〜数ヶ月まで自由に選べ、その間は計測者と管理者の双方で情報を共有できることになる。
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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