仙台高専、特許取得の手指消毒器を寄贈~アイデアで子どもたちの手指消毒、楽しく習慣化

仙台高等専門学校(宮城県仙台市・名取市 校長:澤田 惠介 以下「仙台高専」)は、令和5年4月18日名取市役所において、名取市の小学校11校及び愛島児童センターへ手指消毒器の寄贈式を行ったと23年5月15日プレスリリースで公表した。

マスクの着用や手指の消毒の徹底、友達との距離の確保や黙食など、新しい生活スタイルを強いられ、息苦しい生活が続いていた2021年、同校の学生2名が形骸化してきた手指消毒を、子どもたちに楽しく行ってほしいという思いから楽しめる手指消毒器を発明。

それは消毒液を出すとビー玉が転がりおみくじが楽しめる仕掛けの手指消毒器だ。これにより子どもたちが楽しく手指消毒し、また科学への興味や関心を深めるきっかけとなることを願い、この度完成品を名取市内の小学校11校と愛島児童センターへ寄贈することとなった。

この消毒器はアルコールを噴出するためのポンプを押し込む動作を利用ながら上昇運搬されたビー玉が、上方からピンや羽にランダムに弾かれながら転げ落ち、最終的におみくじの結果を表示する。遊び心とビー玉を上昇運搬するための全く新しい技術が融合した装置だ。学生達は3DCADを用いてゼロから設計を行い部品の大部分を3Dプリンターで造形し、開発、制作に取り組んだ。

寄贈式では、出席者が実際に手指消毒器を手に取り、手指消毒器の制作方法等について質問。これに対し、発明学生や制作に関わった技術専門職員からビー玉が上昇する仕組み等について詳しい説明があり、出席者の関心を集めた。また、既製品とは違い高専の学生オリジナルの発明品であることは大変魅力があり、手指消毒器を使う子どもたちも科学や高専に興味を持つきっかけになるだろうとの声も聞かれ、今回の寄贈が、子どもたちが科学への興味や関心を深める一助になれば幸いとしている。

【特許番号】 特許第7249708号(P7249708)
【登録日】 令和5年3月23日(2023.3.23)
【発明の名称】 手指消毒促進システム
【特許権者】 【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
【発明者】 【氏名】青木 良浩 【氏名】白田 陽彩人 【氏名】吉田 陽

【要約】 【課題】利用者がプッシュボトルのノズルヘッドを押す運動を利用し、楽しみながら手指消毒をすることができる手指消毒促進システムを提供する。
【解決手段】手指消毒促進システム1は、プッシュボトルのノズルヘッドを押圧すると共に、ノズルヘッドの復位に伴って復位する押圧部10と、押圧部10と連動して、球体を下から上に移動させる球体上昇運搬機構30と、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部40と、遊戯部40を移動した球体を球体上昇運搬機構30に案内する案内部50とを備える。遊技部40は、例えば、遊技傾斜面41と、遊技傾斜面41に設けられた障害物42とを有するピンボール盤により構成し、遊技傾斜面41の下側に、球体が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじ44を設ける。

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。