スマホで家づくりシミュレーション

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株式会社ジブンハウスは、VR/AR技術を用いて、これまで土地と不動産とのマッチングソフトウェアなどを提供してきたが、さらに不動産(住宅)内部における家具や照明等の構成を、自分好みにアレンジしたうえで、その空間を自由に動き回ることのできるスマホアプリ「BoxWorld」を開発し、当該技術について特許出願を行った。

仮想空間に自分好みの家具等を配置して、実際の住宅をシミュレーションすることは、これまでハイエンドゲーム機などを用いて行われてきた。ハイエンド機器が必要なのは、仮想住宅の中を動き回るにあたり、リアルタイムで高速な画像レンダリングを行い続けることを要したためだが、このような制約により、これまで住宅購入者であるクライアントのスマホ端末等で、気軽にシミュレーションを行うことは困難であった。

そこで、高機能クラウドサーバを用いて、クラウド上で画像レンダリングをリアルタイムで行い、描画された画像をスマホに同時配信することとした。これにより、従来のようなハイエンドゲーム機などによらずとも、より簡便に、クライアントが持っているスマホに所定のアプリさえインストールすれば、気になる住宅の仮想空間内に、好みの家具や照明を置いてみたり、昼間と夜間を切り替えてみたりなどが可能となり、従来の住宅展示場では味わうことのできない、臨場感をもった「家体験」ができるようになった。

鍵となる技術はUnityのレンダストリーミング

Unityは、主に3Dゲーム開発を行うためのプラットフォームとして近年多くのゲーム開発に採用されているが、「BoxWorld」では、Unityの最新技術である「レンダストリーミング」が活用されている。この技術は、クライアントのスマホ上では最低限の処理しか行わず、クラウド上のサーバで複雑な画像処理を行って、描画後の画像をスマホに高速配信することにより、スマホ上でも高精細なインタラクティブ体験ができるというものだ。このような技術は、今後の5G通信の普及により、より一層発展していくものと考えられる。

「BoxWorld」の技術は、特許出願中

仮想空間に自由に家具や照明等を配置し、その中を自由に動き回ることで、理想の家づくりを体験でき、住宅購入の一助となる「BoxWorld」の技術は、現在特許出願中であるが、本稿執筆時点においては、出願日から1年6月が経過していないからか、対象となる特許公開公報を発見することはできなかった。公開公報が発行されれば、さらに詳細な技術内容が明らかになるものと思われるため、公報の発行を楽しみに待つこととしたい。

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

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