
株式会社アップスジェイピーの運営するネットメディア「カミアプ」によると、韓国の大手スマホメーカーSamsung(サムスン)のARグラスを使った新たなナビシステムの特許の申請をアメリカの特許庁が公開したと、その内容を2020.5.31に掲載している。
ARという言葉が世の中に知れ渡るようになって随分と経つが残念ながらいまだに十分なARデバイスは製品化されていない。それでも、各社開発は進んでいるようで、2021年や遅くても22年にはAppleから眼鏡型のARデバイスが発売されると噂されている。サムスンもまた、新型ARグラスと思われる特許を2019年1月に特許名称「プロジェクターから透明部品に光を転送するための転送用部品を有する、光学部品折り畳み形式のウェアラブル電子デバイス」で出願している。このARグラスは一体型ディスプレーが採用されており、フレームを展開することで自動的に起動するシステムが実装されるようだ。
こうした流れでは、今後はそのARデバイスをどのように活用していくか、各社が「具体的なアイデア」を開発していくのは自然な流れだといえる。
そんな中、今回サムスンは、ARデバイスをカーナビとして有効に活用できるよう考えているようで、アメリカの特許庁に関連する技術の提案書を申請していたことが明らかになっている。
公開された申請書によれば、眼鏡型のARデバイスがマップアプリケーションと同期して動作しドライバーを支援することが記述され、具体的には、車線変更や高速道路の存在、目的地の検索などが全て、ドライバーが道路に目を向けた状態であっても確認できるようになっている。このことはマップを確認するために道路から目を逸らす必要がなくなるため、これまでよりも不注意による事故が少なくなることが期待される点はおおいに価値があるとされる。さらに、これらのシステムは車のシステムとも連携することが想定されているようだ。
図で示されている通り、車両内部にあるセンサーがユーザーの空中ジェスチャーを判断し、様々なコマンドを送ることができる仕組み。
これを使えば、テキスト入力などはできなくても、表示されているデータの切り替えや、ルートの変更など大雑把な内容の指示であれば細かい作業を必要とせずに実行することが可能なようだ。
一時期は「VR元年」などという言葉が聞こえたが、残念ながらそれほどVRはまだ普及していない。一方のARが本当の意味で「AR元年」を迎えられるかは、ARの活用方法がどれだけユーザーに刺さるかが鍵となるでしょう。特許申請は行われているがそのまま製品化されるかどうかは明確ではない。しかしながらサムスンがARにおいてもカーナビで新たな一歩先んずればその市場創造に大きな一歩となろう。
【参照、一部引用】
https://pdfaiw.uspto.gov/.aiw?docid=20190212566
* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。
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