敵同士が協力して他のプレイヤーを攻撃する行為「チーミング」~AIで取り締まるための特許をEAが取得

オンライン対戦ゲームなどで本来戦うはずの敵同士が協力して他のプレイヤーを攻撃する行為は「チーミング」と呼ばれ、ゲームバランスを破壊する行為として禁止されていることがある。

そんなチーミングを検出して罰則を与えるシステムについての特許をアメリカ合衆国カリフォルニア州レッドウッドシティに本社を置くコンピュータゲーム販売企業、Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ・通称EA 本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州 CEO:アンドリュー・ウイルソン)が取得していると、GigaZiNEが22年11月28日伝えている。
EAはチーミングについて、「互いに対立することを意図した2人以上の選手、あるいはチーム、グループ、その他の団体が、他の団体よりも不当な利益を得ることを意図して、共通の目的に貢献するために協力、連携、協働などを行うこと」と定義している。

EAが特許を取得したのは、プレイヤーの人間関係やプレイ履歴、ゲーム内のやり取りをAIで分析し、不当な協力が検出された場合に報酬の減額や没収、試合からの除外、出場停止、追放などの罰則を与えるというもの。このシステムはEAのマルチプレイヤーFPSやバトルロイヤルゲームで採用される可能性があるとのこと。

プレイヤーの人間関係については、フレンドや所属ギルド、グループ、パーティ、コミュニティなどのメンバーが精査されるとのこと。さらに、ゲーム内チャットやロビーチャット、システムチャットなどもチェック対象になるそうだ。加えて疑わしいプレイヤーはこれまでのプレイ履歴を検索され、そのプレイヤーが同じチームに所属していた試合数やその試合に参加していた他プレイヤーの履歴もチェックされる。

そして、敵プレイヤーと協力してチーミングを行っていると結論付けられた後、罰則が適用される。ただし、EAは罰則という最終的な判断を下す前に、人間のレビュアーによるチェックが入るとしている。そのため、人間によるGOサインがないまま、自動的に罰が下されることはなさそうだ。

ゲーム関連ニュースメディアのExputerは、この特許のシステムが他プレイヤーとのやり取りをチェックする点に注目し、「この特許は非常に効果的ですが、オンライン対戦で敵と楽しいやり取りができなくなり、悪ふざけもできなくなってしまうと、FPSゲームの楽しさを完全に奪ってしまいます」と述べているとしている。

なお、記事作成時点ではあくまでも特許が取得された段階であり、実際にゲームに組み込まれるのはまだ先になると予想されている。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://gigazine.net/news/20221128-ea-patent-teaming-player/

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

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