8月28日に発生した台風11号においても、特許取得の垂直軸型マグナス式風力発電機は発電した


株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区、代表:清水敦史)は、8月28日に発生した台風11号において、フィリピン共和国バタネス州及び沖縄県石垣市に設置したプロペラのない垂直軸型マグナス式風力発電機(以下「マグナス風車」)が共に発電したことを22年9月12日公表した。

台風11号(国際名:ヒンナムノー)は、急速に発達し、8月30日には「スーパータイフーン」となり、台風の勢力を表す分類では最大のカテゴリー5を記録した。 その後、9月2日にはフィリピン共和国の東に接近し、同社のマグナス風車が設置しているフィリピン共和国バタネス州は強風域となり、風車に併設した風速計が記録した最大瞬間風速は26.4m/sだった。

また、9月3日には、大型で強い勢力をたもったまま沖縄県石垣市を直撃し、風車に併設した風速計が記録した最大瞬間風速は28.7m/sを記録した。 ※台風を表す階級のひとつでカテゴリー1から5までの5段階に分けられます。カテゴリー5は風速の基準が70m/秒以上となる。
台風大国と呼ばれる日本。もし、台風の膨大なパワーをエネルギーに変換できたら。誰も為しえなかったこの挑戦に取り組んでいるのが、日本発のベンチャーであるチャレナジーだ。同社が開発した原発に代わるエネルギーとして、台風の強風をもエネルギーに変えうる特許取得済の「垂直軸型マグナス風力発電機」とは。

現在主流のプロペラ風力発電機は120年以上の歴史があるものの、ほとんど形が変わっていないと同時に。日本のような台風が多い国には向かないという見方もあり、台風で発電するためには2つの対策が必要たった。ひとつは強風への対応。その為、プロペラのない風力発電を作れば台風のような強風でも壊れにくくなるのでは、プロペラ式以外の風力発電機で注目したのが、「マグナス力」だった。

「マグナス力」とは、風の中でボールや円筒を回転させたときに、風に対して横向きに発生する力で、身近な例としては野球のカーブボールが挙げられる。マグナス力の大きさはボールや円筒の回転数で調整でき、回転を止めれば0にすることもできる。ならば、風力発電機のプロペラのかわりに円筒をつけ、風速に合わせて円筒の回転数を変えることで、強風でも暴走せずに発電できる可能性があると発明者でチャレナジー代表の清水氏は考えたことから、台風発電の実現に向けた挑戦ははじまり今では実用化に至っている。

もうひとつは、台風は多方向から風が吹くことにも対応できなければならない。水平軸型の風力発電機は風の向きの影響を受けるが、地面に対し回転軸が垂直な垂直軸型なら影響を受けない。そこで、現在主流の水平軸型プロペラ式と対極な「垂直軸型マグナス式」であれば、どんな風速でも、そしてどんな風向でも影響を受けずに発電でき、台風でも壊れにくくなるのではないかと考えた。

もともと水平軸でのマグナス式の風力発電機も、垂直軸でのプロペラ式の風力発電機もあった。しかし、垂直軸とマグナス式の2つを組み合わせた風力発電機は実用化されていないことに着眼した。

【発明の名称】マグナス式推力発生装置、前記マグナス式推力発生装置を用いた風力回転装置、水力回転装置、潮力回転装置、ならびに前記マグナス式推力発生装置を用いた風力発電機、水力発電機、潮力発電機
【公開番号】P2022136468
【出願人】 【識別番号】515043772 【氏名又は名称】株式会社チャレナジー
【発明者】 【氏名】清水 敦史 【発明者】【氏名】須澤 真一

チャレナジーでは福島の原発事故をきっかけに日本のエネルギー問題に着目し、世界的にも気象環境の厳しい日本において風力発電を普及させるべく、風向風速の変化に強い垂直軸型マグナス式風力発電機の開発に取組み、その志として ”風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全なエネルギーを供給する”として開発を続けている。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://challenergy.com/2022/09/12/typhoon11/
https://challenergy.com/product/#contents2


Latest Posts 新着記事

6月に出願公開されたAppleの新技術 〜傾きと回転で3D空間を自在に操る次世代マウス〜

6月に出願公開されたAppleの新技術 〜傾きと回転で3D空間を自在に操る次世代マウス〜   はじめに パソコンのマウスといえば、机の上を前後左右に滑らせてカーソルを動かすもの——そんな常識が変わるかもしれません。   現在、3Dモデリング(CAD)や高度なビデオ編集など、ソフトウェアがますます複雑化する中で、従来の「2次元的」なマウス操作では直感的なコントロールが難しくなっています。 ...

5月に出願公開されたAppleの新技術 〜視線で控えめに確認できるスマートな通知システム〜

はじめに タブレットやスマートフォンで作業しているときや動画に集中しているとき、突然画面上に現れる通知に邪魔された経験はありませんか? Appleから2026年5月21日に公開された発明は、この「通知による作業の阻害」という課題を、ユーザーの「視線(アイトラッキング)」と「LEDライト」の組み合わせによって解決する新たなアプローチです。 画面をいきなり覆い隠すのではなく、まずはベゼルの端で小さく光...

世界で戦うための「見えない武器」――スタートアップと知財の現在地

「資金調達支援」だけでは成長できない時代 スタートアップ支援というと、多くの人はまず資金調達を思い浮かべるだろう。政府による補助金や助成金、ベンチャーキャピタルからの出資、金融機関による融資など、創業期の企業にとって資金は確かに重要な経営資源である。しかし近年、スタートアップを取り巻く環境は大きく変化している。特に技術を強みとする企業にとっては、資金と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な経営資源と...

技術は国境を越え、特許は支配力になる――中国とドイツが映す知財戦争

近年、中国企業による欧州企業の買収や研究開発投資が活発化しているが、その成果が知的財産の世界でも鮮明に表れ始めている。ドイツの調査機関が公表した最新分析によると、中国企業や研究機関が保有する「ドイツで開発された特許」が1万1000件を超えたという。この数字は単なる特許移転の規模を示すだけではない。世界の技術覇権を巡る競争が、製造拠点や市場シェアではなく「知的財産権の所有権」にまで及んでいることを象...

オピオイド危機と知財戦略――ナロキソン点鼻スプレーが果たす役割

オピオイド危機の中で注目される救命薬 製薬業界における特許というと、多くの人は新薬そのものを思い浮かべるだろう。新しい有効成分を開発し、その独占販売によって研究開発投資を回収する。長年、医薬品ビジネスはこうしたモデルを中心に発展してきた。しかし近年、その構図は少しずつ変化している。有効成分そのものだけでなく、薬をどのように患者へ届けるかという製剤技術やデバイス技術が競争力の源泉となり始めているから...

ジェネリック業界の常識を変えるか――東和薬品が進める供給網再設計

いま東和薬品が見ているのは、価格競争より供給能力の壁だ 東和薬品の吉田逸郎社長は2026年5月14日の決算説明会で、特許満了医薬品の生産能力増強に向けた協業について、「まだ限定出荷もあり、需要に対する供給が追いついていない。生産量をまだ増やしていく必要がある」と述べ、さらなる協業拡大に意欲を示したと報じられている。東和薬品はすでにCDMOのアドラゴスファーマ川越、三和化学研究所との協業を進めている...

スタートアップの社運をかけた反撃――ビーサイズ対MIXIの深層

このニュースが重いのは、単なる特許訴訟ではないからだ ビーサイズがMIXIに対して特許訴訟で反撃した、という話が注目を集めたのは、単にスタートアップが大企業を訴えたからではない。 本当に重いのは、その前段に協業や出資の打診があり、その後に競合製品の参入が起きた、という流れが語られている点にある。 Business Insider Japanによれば、2019年にビーサイズはMIXI側と面談し、出資...

超大型新薬の失効で何が起きるのか――製薬株のジレンマの深層

2026年から始まるのは、単なる減収ではなく「評価の組み替え」だ 製薬株にとって特許切れは昔から避けられない宿命だった。 だが、2026年から2030年にかけての波が特に重いのは、失効するのが単なる主力品ではなく、企業価値を支えてきた超大型薬だからである。Optumは2026年を「大きな特許切れの始まり」と位置づけ、後発品やバイオシミラーの影響が本格化すると整理している。さらに業界分析では、202...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

大学発 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る