ウォルマート、米特許商標庁に申請した商標群では  メタバースでの仮想の製品を開発・販売するつもりか

ウォルマートが、NFT(非代替性トークン)コレクションによりメタバースに参入し、独自の暗号通貨を開発する方針だとCNBCが報じたことをYAHOO!JAPAN ニュースは22年2月6日伝えている。

ウォルマートが2021年12月末に米特許商標庁に申請した新たな商標群は、同社が仮想の製品を開発・販売するつもりであることを示唆している。その内容は、電子機器、家電、家具、楽器、室内装飾品、玩具、スポーツ用品、パーソナルケア用品など、多岐にわたる。

メタバース参入競争に加わっているのは、ウォルマートだけではない。フェイスブックが先頭を走っているのは明らかだが、ナイキ、ギャップ、アンダーアーマー、アディダス、ラルフローレン、アーバン・アウトフィッターズ、アバクロンビー&フィッチなどもゲームに加わっている。

どうやら、誰も取り残されたくないようだ。しかし、メタバースがどこへ向かうのか、私たちは本当にわかっているのだろうか。 『セカンドライフ』の技術的に進歩したバージョンになるのか、それとも、もっと違う何かになるのだろうか。
未来へ向かって走るレースでは、道を見失うリスクが常にある。新たなレベルの技術革命に導かれている場合はなおさらだ。これまでも目にしてきたことだが、次世代のモノや体験を生み出して開発しても、誰もたいして欲しがらない、という結果になるかもしれない。現時点では扱いにくくて不格好なあのヘッドセットを、私たち全員が装着する可能性はどれくらいあるのだろうか。

もっと軽くてスタイリッシュなAR(拡張現実)ヘッドセットをいずれ誰かがつくるだろうことは、筆者も疑ってはいない。だがそれは、前述のようなブランドがそれぞれのメタバースを成功させるのに間にあうのだろうか。

グーグルが「グーグルグラス」を開発した後、レイバンが、もっと消費者にやさしいバージョンを開発するまでに、ほぼ10年を要した。

グーグルグラスは、技術的には素晴らしかった。確かに見た目はやや奇妙だったが、最大の問題は、あの優秀なデザイナーたちが、それを使ってユーザーが何をするべきか、その使いみちを見つけ出せなかったことにある。

噂によれば、アップルは今年、独自のウェアラブル技術の傑作をリリースするという。同社の製品は、メタバースやそれに参入するブランドが必要としているものになるかもしれない。だが、それでもまだ、答えを見つけなければならない疑問はある。

メタバースが進化して生まれるものは、3Dフォーマットでコミュニケーションをとりあうための新しいデジタル手法の域に留まるものなのか。それとも、より高度なゲーム手法になるのか、一時的な流行なのか、未来のトレンドなのか。そして、いったいどんな消費者のニーズや問題を解決すれば、最初期の興奮を過ぎても存在し続けられるのか。 

メタバースは、その関連企業が株を売り、「次の賭けの対象」に常に飢えているベンチャーキャピタル界隈から数十億ドルを調達するための一手段にすぎないのだろうか? ナイキのバーチャルスニーカーは、本当に筆者に必要なものなのか? ギャップは、自社のNFTを実物のフーディーとセットで売っている。そのこと自体が、未来を物語っているのかもしれない。

そうしたもろもろを考えると、不思議に思わずにはいられない。ウォルマートの買い物客は、そもそも仮想世界で何を買いたいのだろうか。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://news.yahoo.co.jp/articles/509b7b1105efc7e5b0abf0ff1cba261a6737aaf4?page=1

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。