BlackBerry、約690憶円でモバイル関連の特許を売却! 5G対応の新機種発表はどうなる?

BlackBerryがモバイル関連の特許を約690億円で売却したことが明らかになったことを、Marvel Unitedの情報webメディアが22年2月2日伝えている。

BlackBerryは2022年1月31日、米デラウェア州のCatapult IP Innovationsと特許売却契約を締結し、モバイル関連の特許を6億ドル(約690億円)で売却したことを発表した。

Catapult IP InnovationsはBlackBerryの特許資産の購入のために設立された特別目的会社(SPE)であり、Blackberryに対する支払いのためにカナダの投資会社Third Eye Capitalなどから条件付き貸付を受けており、契約成立時点でBlackberryに対して4億5000万ドル(約520億円)の現金と1億5000万ドル(約170億円)の約束手形を支払う。
プレスリリースによると、主にモバイルデバイス、メッセージング、およびワイヤレスネットワークに関連する特許が売却された。また、この取引によりユーザーのBlackBerry製品およびサービスの使用に影響を与えることはないとしている。

BlackBerryは2016年9月に端末の開発・製造から撤退。そして、2022年1月に旧型BlackBerryのサポートを終了。対象となるモデルはBlackBerry 7.1以前およびBlackBerry 10、BlackBerry PlayBook OS 2.1以前のOSを搭載するモデル。1月4日以降は、モバイル回線やWi-Fi接続であっても通話やSMS、緊急通報も含めて正常に動作しなくなっている。(※中国 TCL集団より発売されたBlackberryを冠するモデルは2022年8月31日でサポート終了)

これらサポート終了に加え、今回の特許売却によりBlackberryはモバイル事業から完全に退いたことを意味する。

また、前述のように特許売却先のCatapult IP Innovationsは今回の取引のために設立された特別目的会社であり、同社がBlackberryの特許を活用して製品やサービスを提供する可能性は低いと見られている。同社はBlackberryの特許を侵害している企業に対して訴訟を起こすことでマネタイズを図ると報じられている。

一方で米スタートアップのOnwardMobilityは2020年8月19日にBlackBerryブランドの5G端末を設計・開発・販売する権利をBlackberryより取得したことを発表している。BlackBerryと台湾の鴻海精密工業と共同で5G対応の新製品を開発し、2021年にも発売する予定としていた。

しかし、2021年中に何のアナウンスもなくプロジェクトは頓挫したのかと思われていたが、2022年1月8日に「we are not dead.(私たちは死んでいない)」と声明を述べ、プロジェクトは継続中であると発表している。

今回の特許売却がこのプロジェクトにどのような影響を与えるか現在は不明だが、物理キーボードと5G対応の新型スマートフォンの登場に微かな期待を残し、OnwardMobility社の続報を待ちたいところだ。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://simtaro.com/news-blackberry-sells-related-mobile-patents-600-million/

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

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