マグロの陸上養殖研究を進めていた 水産ベンチャーのWHAが破産手続き

WHA(株)(TDB企業コード:420338076、資本金1億3830万円、登記面=東京都千代田区大手町1-7-2、代表齋藤清実氏)は、1月5日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けたとYAHOOニュースは22年1月13日伝えている。なお、破産管財人は三浦修弁護士(東京都中央区銀座4-10-10、三浦法律特許事務所となっている。  

WHAは、2005年(平成17年)7月に設立。もともとはNPO法人鮪文化研究会が始めた陸上養殖マグロの研究事業であり、東海大学海洋学部との共同研究に伴い、静岡県内の同大学キャンパス内に当社研究所が置かれていた。

マグロの陸上養殖はマグロを海中(畜養)ではなく陸上の大型水槽にて養殖し成長したマグロの卵を成魚まで生育させ、養殖及び養魚の販売を目指すもので、マグロの遊泳誘導システム、エアカーテン衝突防止システムなど陸上養殖に関わる特許を取得していた。
その特許のひとつで、「マグロの飼育、補完または輸送方法、マグロの驚愕行動帽子方法及び食欲増進方法」の【課題】と【解決手段】は以下のように書かれている。特開2011−19485(P2011−19485A)

【課題】

マグロの未成魚を長期間に亘って経済的に生存させることができるマグロの飼育、保管または輸送方法、マグロの驚愕行動防止方法およびマグロの食欲増進方法を提供する。

【解決手段】

マグロの未成魚が遊泳する遊泳槽10は、シート材を上方が開放した有底円筒状に張って構成されている。遊泳槽10の上方には、遊泳槽10内を照らすための4つの照明具20が設けられている。照明具20は、広い範囲に均一な照度の光を照射することができる投光器で構成されており、遊泳槽10の水面を略均等な照度で照らすために遊泳槽10の周方向に沿って略均等に配置されている。また、この照明具20は、マグロの未成魚に壁面を認識し易くするために遊泳槽10の内壁に向って光を照射する向きでそれぞれ設置されている。そして、遊泳槽10の水面は、日中は1000lx以上の照度が保たれるとともに、夜間は約10lxの照度が略均一に保たれている。

WHAでは、2006年より養殖実験を開始し、2010年5月より他の養殖研究機関へ実験用のマグロの幼魚を販売していた。 しかし、稚魚の死亡率が高く、成魚に至るまでに約4年の歳月を要するなど飼育や移送方法、コスト面などの問題を解決出来ず、本格的な商業化には至らなかった。

売り上げは2008年6月期に約450万円を計上するにとどまり、決算期変更後の2019年9月期にはわずか100万円となっていた。2018年8月には私財を投入するなどして事業を推進していた創業者が死去。その後、現住所に移転し、2019年頃には実質的な営業活動を停止していた。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://news.yahoo.co.jp/articles/64c6b3646e2bb097c462f73e36b3176f726f06e1
http://www.ekouhou.net/disp-applicant-306036266.html

* AIトピックでは、知的財産に関する最新のトピック情報をAIにより要約し、さらに+VISION編集部の編集を経て掲載しています。

コメントを残す