アップル、ドローン関連特許を出願、まずシンガポールに出願していた・・・・。  初めは隠そうとしていた?


アップルは公式ストアで中国DJI製品などドローンを扱っているものの、自社製品は発売していない。しかし新たな特許出願から、アップルがドローンを開発している可能性が浮上していると、デジタルガジェットの最新情報サイトEngadget日本版が、211112日次のように伝えている。

特許出願は誰もが見られる公的な記録になることを意味しており、それを手がかりにアップルが開発している新製品を探ろうとしている人たちがいることは言うまでもない。今回の件で興味深いのは、アップルがその出願を隠そうとした痕跡がうかがえることだ。

アップルの特許に詳しいPatently Appleによれば、はじめ同社はこれらの特許出願をUSPTO(米特許商標庁)ではなくシンガポールで行っていたとのこと。米9to5Macは、多くの人が(アップルの拠点・米国にある)USPTOで手がかりを探すため、あえて他の国で出願して発見される可能性を低く抑えたのではないかと推測している。

これらは両方とも、記事執筆時点では米国でも出願されている。1つ目の特許は、ドローンとコントローラのペアリングとペアリング解除に関するもの。緻密な専門用語で書かれているが、要はドローンの制御をあるコントローラから別のコントローラに(おそらく飛行中に)引き渡す方法を説明してい
ると思われる。

もう1つは、セルラーネットワーク(携帯回線)を用いたドローンの遠隔制御に関するもので、すなわち「無人航空機(UAV)を追跡および/または制御するだけでなく、UAVコントローラ(UAC)を追跡するための装置、システム、および方法。UAVUACは、速度、方位、高度、C2通信品質、C2通信モード変更要求、測定レポート、RRCステータス、セルIDTAC IDUAVの現在位置、およびUAVの目的地などの追跡情報をセルラーネットワークに提供してもよい」などが記述されている。

アップルの携帯回線によるドローン制御についての特許出願は、10月にもUSPTOが公開していた。もっとも大手ハイテク企業は毎週のように特許を出願ないし取得しており、そのうち製品化や実用化に至るものはごく一部にすぎない。またアップルは自動運転技術やEV関連の特許を多く持ちながらも、アップルカー()の開発はいまだに公にされず、いつ発売されるのか、そもそも発売にこぎ着けるのかも定かではないという現状がある。

つまりドローン関連の特許を出願していても、このまま立ち消えになるかもしれないわけです。とはいえ、iPhoneMacでも写真やビデオ機能が重視されていることからも、アップルが「撮影」に深く関わるドローンを開発している可能性は低くないはず。さらに具体的な続報を待ちたいところだ。


【オリジナル記事・引用元・参照】
https://japanese.engadget.com/apple-drone-patent-applications-with-secrecy-034055967.html


Latest Posts 新着記事

「aiwa pen」誕生!端末を選ばない次世代タッチペン登場

株式会社アイワ(aiwa)は、ワコム株式会社が開発した先進的なAES(Active Electrostatic)方式の特許技術を搭載した新製品「aiwa pen(アイワペン)」を、2025年7月3日より全国の家電量販店およびオンラインショップにて販売開始したと発表しました。マルチプロトコル対応によって、Windows・Android・Chromebookなど様々な端末での利用を可能にし、使う端末を...

完全養殖ウナギ、商用化へ前進 水研機構とヤンマーが量産技術を特許化

絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの持続的な利用に向けた大きな一歩となる「完全養殖」技術の量産化が、いよいよ現実味を帯びてきた。国の研究機関である水産研究・教育機構(以下、水研機構)と、産業機械メーカーのヤンマーホールディングス(以下、ヤンマー)が共同で開発を進めてきたウナギの完全養殖技術について、両者が関連する特許を取得したことが明らかになった。 これにより、これまで不可能とされていたウナギ...

ミライズ英会話、AI活用の語学教材生成技術で特許取得 EdTech革新が加速

英会話スクール「ミライズ英会話」(運営:株式会社ミライズ、東京都渋谷区)は、AIを活用した「完全パーソナライズ語学教材自動生成技術」に関する特許を、2025年5月に日本国内で正式に取得したと発表した。この技術は、学習者一人ひとりの語学レベルや目的、学習傾向に応じて最適な学習教材をリアルタイムで生成・更新するという、従来にない革新的な仕組みである。 本技術の特許取得により、語学教育における個別最適化...

トランスGG、創薬支援で前進 エクソンヒト化マウスの特許が成立

株式会社トランスジェニック(以下、トランスGG)は、2025年6月、日本国内において「エクソンヒト化マウス」に関する特許が正式に成立したと発表した。本特許は、ヒト疾患の分子機構解析や創薬における薬効評価、毒性試験など、幅広い分野で活用が期待される次世代モデル動物に関するものであり、今後の創薬研究において大きなインパクトを与えるものとなる。 ■ エクソンヒト化マウスとは エクソンヒト化マウスは、マウ...

紙も繊維も“東レの特許にぶつかる”──業界を動かす知財の力とは?

繊維、紙、パルプ業界は、古くから日本の基幹産業の一つとして発展してきました。近年では、環境配慮型の製品開発や高機能素材の開発が加速し、技術競争の主戦場となっています。そんな中、特許という形で技術を押さえることの重要性がかつてないほど高まっており、「特許牽制力」すなわち他社の出願・権利化を妨げる力が、企業競争力の鍵を握る要素として注目されています。 2024年の業界分析において、特許牽制力で群を抜く...

万博で出会う、未来のヒント──“知財”がひらく可能性

2025年に開催される大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、世界中から最先端の技術、文化、アイデアが集まる祭典です。その中で、ひときわ注目を集めているのが「知的財産(知財)」をテーマにした展示や体験型イベント。普段は馴染みが薄いと感じがちな“知財”の世界を、子どもから大人まで誰もが楽しく学べる機会が広がっています。 知財とは?難しくない、でもとても大事なこと 「知的財産...

ロボットタクシーの現状|自動運転と特許

「ロボットタクシー」の実用化が世界各地で進んでいます。本コラムでは、その現状とメリット・問題点を簡潔にまとめ、特にロボットタクシーを支える特許に焦点を当てて、日本における実用化の可能性を考察してみます。 世界で進むロボットタクシーの実用化 ロボットタクシーの導入は、主に米国と中国で先行しています。 米国 Google系のWaymo(ウェイモ)は、アリゾナ州フェニックスやカリフォルニア州サンフランシ...

6月に出願公開されたAppleの新技術〜顔料/染料レスのカラーマーキング 〜

はじめに 今回のコラムは、2025年6月19日に出願公開された、Appleの特許出願、「Electronic device with a colored marking(カラーマーキングを備えた電子デバイス)」について紹介します。   発明の名称:Electronic device with a colored marking 出願人名:Apple Inc.  公開日:2025年6月19...

View more


Summary サマリー

View more

Ranking
Report
ランキングレポート

中小企業 知財活用収益ランキング

冒頭の抜粋文章がここに2〜3行程度でここにはいります鶏卵産業用機械を製造する共和機械株式会社は、1959年に日本初の自動洗卵機を開発した会社です。国内外の顧客に向き合い、技術革新を重ね、現在では21か国でその技術が活用されていますり立ちと成功の秘訣を伺いました...

View more



タグ

Popular
Posts
人気記事


Glossary 用語集

一覧を見る